仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

女性誌における「かわいい」の表象。

例によってElastic様。
Elastic: 女性誌から「かわいい」とは何かを考えてみる
四方田「かわいい論」援用しつついろいろと。

コメントで

「可愛い」って言う言葉は
「愛することが出来る(可能)」って書くじゃないですか〜
だから自分が愛する事が出来る愛しく思えるものが「かわいい」なんじゃないかなと思います。
Posted by yoppy at 2007年01月31日 17:50

至言かなと。
だからJJでは「めちゃモテ」の上位互換概念として「愛され」を持ってきたのかなーとも。「かわいい」は愛される可能性、「愛され」は単なる可能性ではなくもうちょっと「愛されてる」状態という含意で。

ただし、特に他者目線「かわいい」だと、他者(もっぱら男子)が「可愛い」と思うであろうものに照準合わせて取り込んでいくという感じになるわけで、そこには思いこみとかズレとか色々発生しがちなのがアレ...頑張ってエビちゃん風にしたけれど必死判定されたり、頑張ってクールセクシー路線極めたけれど「彼女にするのは普通の子がいい」言われたりとか。

で、話を戻すと、ちょと「かわいい」も媒体ジャンルごとにかなり違うので切り分けがしんどい気持ち...
四方田+daleさんの方ではCUTiE(原宿)/JJ(コンサバ)/Cawaii!(ギャル)になってるけど、やっぱこの文脈ならJJじゃなくてCan Cam持って来て欲しいですよねー。

基本的には、他者目線を取り込んだ「かわいい」(めちゃモテ)と、ワタシのセンスで唯我独尊「かわいい」(原宿とかとか)で基本戦略が分れて、その上でいろんな小文化集団やらハビトゥスやらなにやらくねりくねりとしてるんだとはやっぱ思いますが。
しかし、ギャル系誌の「かわいい」についての四方田の分析はどーなんだろう...引用されている部分だけだと80年代フェミかと思いましたよ。

雑誌として黒肌おねえの生き様マガジンなHappy Nutsが大好き(同じく男子に対して威圧から入る系の雑誌だとNikitaもあるけれど、アレはネタですよというエクスキューズを常に纏っている...が、Happy Nutsは常時全速力で真顔な気が。どうでもいいけどHappy Nutsのモデルさんて、どうしてああも田中真紀子系の顔が多いんだ)なんで、自分の「ギャル系」認識が大幅にズレているよーな気もしないでもないですが、ギャル系は男目線モテ云々よりもワタシパワー∞だと思ってたんだけどなぁ...モテ転向せずにそのまま年重ねればセレカジで岩堀せり様がアイコンになると思うし。って、やっぱHappy Nuts寄り解釈か。これ。ワタシ、Cawaiiとか読んでないし。
というか、Elastic様の方で既報のように、ギャル系雑誌にもモテの波押し寄せるわ、白肌化激しいわ(これは長年ギャルのアイコンであった浜崎が白肌な以上、もともとあった要素ではあるけれど、そのへんどーなってんのかよくわかってない。ていうか、浜崎→倖田シフトもわけわからん...特にあのメッシュ。)、エビちゃん的モテグローバリズムに飲み込まれそうな悪寒もしますですが。

ふと思い出したのは、昔(いつごろだろ...80年代〜90年代なかばくらいまで?)はあった、「ピンハ」文化というやつ。

要するに金子功(字が違うんじゃねーかつうかファーストネームはイサオでいいのか?)+ピンクハウス時代、あるいは金子独立後それなりにしばらくの間のことだと思いますが、ピンハ好きという女子な方が一定数いらっしゃって、赤白派と黒派とまた内部で路線違ったような気がするけれど、ひたすらにフリフリ+鬼のピンタックで重ね着しまくりという感じで、さらにマニエリスム化した金子の独立後のブランドなんかじゃ見事にまんまるに膨らんだパフスリーブにまでこっまかいピンタックが入ってたりして、これいったい誰がどうやってアイロンかけるのか家事スキル0.7くらいのめも子には想像もつかなかった...とかそういうどうでもいい話はとにかく、見かけは今でいうゴス、あるいはメイドさんに近いんだけど、なんかこう、ちょっと違う...世界を形作っていたような。
デザイン上の端的な違いとしては、ミニのゴスはありえるけれど、ミニのピンハはないんじゃね?とか、ゴス子は10代〜20代前半だけれど、ピンハはもっと年齢上だった気がする。あと、ゴスはあぬめとかマンガとか2次元文化と接してるよーな気持ちもあるけれど、ピンハはカントリー(赤毛のアンとか)?...等々。...どうも核心的なところが出てこないですねすいません。

先日、ディータ様来日密着記事をどっかで読んでたらば(ファッション誌系だったような。データめもっときゃよかった)、「アメリカとかでゴスイベに呼ばれると『ゴス=おどろおどろしく威圧』という路線一辺倒だけど、日本のゴス子はゴスなのにかわいくてステキ」とか言ってて、やっぱ日本のゴスってかなり特殊だよなあと思ったのですが、そういう特殊に発達した日本ゴスとも昔のピンハ文化はちょっと違っていて、なんつーかやっぱりパワー系。服のデザインそのものではなくて、着て歩いてる人の表情やらメイクほかのバランスから威圧感が...。ここ数年、モロなフルピンハでワタシはコレが好きなのヨなにか文句ある?と睥睨しつつ歩いてる人も見なくなったんで、うるおぼえな印象ですが。
ピンハとは異なるゴス的意匠は80年代バブル期からあったように思うのですが(当時はかなーりマイナーだったと思う)、そのへんの変遷まとめサイトとかないのかしら。なんだっけ、西洋人形系な絵柄で妙に線の堅い少女漫画で、ワンレンボディコン文化vs先駆ゴス子みたいな話を読んだような記憶があるんだけど、まるで思い出せない...

というわけで、ファッションにおいて意匠上は似通っていても、なんつーか「カワイイ」のベクトルが全然違うこともあるみたいな感じで。あと、世界的なここ数年の装飾的ガーリー流れはなんなんでしょう。

  • アテクシ目線(カッコイイ(エロ含)/カワイイ)
    • ピンハ
    • 黒肌ねーさんの生き様
    • 原宿カワイイ。
  • 他者目線(モテ/カワイイ)
    • エビちゃん。アイコン:エビちゃん。
    • JJ「愛され」

Vivi発祥?の「姫」やら、ゴス子はどっち向いているのか謎。「姫」はモテよりもアテクシ寄りのような印象もないでもないけれど。