仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

オプンソース技術者とミク調教師の違い。

404 Blog Not Found:ニコニ考 - オープンソースプログラマーとニコ厨の違い

どっちも無償ちゃー無償、んで互いに他の人の作ったものからまたなんか作ったりとかいうのは共通してるんだけど、「誰が作ったのか」が

アカデミズム業界もオープンソース型に近いというか、オープンソース的なコミュニティ+ネタ生産→共有の組み方ってもとはそっちなんじゃないかとも思うんですが、基本は人様の研究成果を骨までしゃぶらせていただきつつ、ほにょほにょと似たようなテーマに取り組んでるヒトに役に立てばいいなーと論文書く、と。で、アメリカとかだと他人の論文での引用回数ランキングとかあったりする。私が学生の頃は、ジャンル越えて引用されやすいゴフマンが大勝利だったような記憶。
よりあちこちでしゃぶられた者がエライ...と言っちゃうと明らかに間違いだけれど、そういう感覚が一応あるからこそ、てんでばらばらなフィールド持って方法論も違ってて、問題意識も違ってて、同専攻でも話全然通じなかったりする状況でも「業界感」みたいなところが出てくるんじゃないかと思います。
自分はだめだめですけど、人様の成果でアドレナリン出して楽しんだ分は、何らかのかたちで返していかないといけないのよねーみたいな感覚もあったり。

で、アカデミズム業界は原則として実名前提なわけで、ある論文でおもろげなタイトルの参考文献めっけたら、まずその著者のこれまでの研究成果を探していく、んでまたそっからおもろげなの見つけていく、という作業やるわけです。論文準備の下ごしらえ段階で結構な作業量になるんですが、そこでテーマのカブリ防止調査をしたり、ネタの練り込みをしたりというところで、要は膨大な成果物の中から、ずるずると研究者の名前をタグにして関連する部分をひっぱりだしていくと。

でも、ニコ動CGMはそれが出来ないというか、やろうと思えばやれないこともないのに、やる気がないところで回ってると。まあ、ちょっとしくったことしたら炎上くらう可能性もあるわけですからのぅ。
学の場合は、おもろいことやってて注目されてくると、人脈できたりなんだりで、もっとおもろいことをやれる環境をひっぱりやすくなるという面がインセンティブにもなってるわけなんですが、ニコ動の場合はインセンティブは参照回数とかコメントとか?だけでいいのかなー...今のところはそれでいいってことなんだろうなあ...
まあもちょっと年月が積み重なっていくと、名前出して作った方が有利な状況が生まれてきて、一部のヒトは紐づけを受け入れるようになるのかもしれませんが。

ところで、ニコ動上のミク職人みたいに、こういう匿名でほにょほにょ集ってコンテンツ生産してる例って、ICT登場以前になんかあるかなぁ...万葉集の読み人知らずくらいまで降りないとダメかもしらん。思いつかない。連歌じゃ普通は名前入ってるんだろうし。
あ、落首とかあるか。でもあれはどっちかちゅーと2ちゃんだよなぁ。
まあそのうち、誰か「作者不詳なコンテンツ生産についての社会史」みたいなことをやってくれるに違いない。ということにしておきますです。

音楽生産そのものに関しては、前世紀からリミクスとか色々研究されてたヒトがいたよなと、うる覚えにぐぐったらあったのでおまけでぺたり。ミク対応論文を震えて待ちつつ。

音楽未来形―デジタル時代の音楽文化のゆくえ

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