仕事用のめもとか。

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ブロードバンド推進協議会: オンラインゲーム専門部会 第8回研究会

ハイファイブ澤社長講演 2006/7/7@本郷 - 仕事用のめもとか。

なにげに行って参りました。例によって汚すぎて数時間前に書いたばっかなのに意味わからんメモからてきとーにレポ。
仕事終わり際でしくじってたことが発覚してなんか遅れてしまい、飯田橋から車拾って、タクシーのオジサンとこの地図なにヨ…と懊悩しつつたどりつき。化粧直し?なんですかソレ…でかけこみ。100人びっしりでした。身動き取れないヨー。

というわけで、中村助教授のお話は途中から。もともとは中国経済が専門の方なのですが、東アジア〜東南アジア、オーストラリアの国際的なOEM開発経験企業の聞き取り調査もされてるぽいです。

で、ねとげだけじゃなくてアニメ制作へんまで含んだコンテンツ産業の現在の概況。

  • 中国【産学連携びっちり】
  • 台湾【産学連携びっちり】&日本との交流も盛ん。市場の大きさから自国内市場だけを対象にしていては頭打ちなので、柔軟な人材管理システムつーかプロジェクトマネージメントの仕組みつくって国際協業に対応(このへんの事情はオーストラリアも)
  • シンガポール(+マレーシア)【国家主導で環境作り】ナレッジハブ国家目指し中。シンガには大手関連企業が拠点置いてる実績あり。マレーシアはドクターM(マハティール*1)時代からマルチメディアコリドーとか言ってるんだけど、実績は…?
  • タイ【そこそこ】それなりに技術もあり、それなりに振興も?
  • フィリピン【黎明期】優遇策もあり。自前ネトゲ開発話はまだナシ。
  • ベトナム【黎明期】韓国情報通信促進局と提携。海外企業誘致やらなにやら頑張ろうかなーというところ。

で、もちろん出来るところは出来るんだけれど、たとえば納期守るとかちゃんと連絡取りあうとかそういうのが出来ないところも余裕であるので、国際分業大変ナリとか、数カ国に跨がって仕事振り分けたりする場合だってあるので、プロジェクトマネージメントが大変ナリとか色々。コンテンツ産業である以上、ビジネス文化だけじゃなくて、こっちからも人を出す、向うからも見込みのある人呼んで育てる、と、ローカルな文化も共有していかないと、ただコスト削減で外注出しましたじゃ面白いことやりにくくない?みたいなお話のようでした。(後のシンポの内容も混ざってマスが)

んで、生しおにく様登板。
さっくり自己紹介ということで、シールオンラインの話とか、学生時代に教育分野でe-ラーニングの研究してた(けど、当時は全然ネット環境が日本で育ってなくてだめぽだった)とか。で、ハイファイブでは社長ストリーミングしてるそうで、メイド服着て踊ったことがあるとかなんとか。……………どっちかというと、似合っちゃう方向にヤバいんじゃないかという悪寒もしましたがそれはさておき。
=追記=
メイド服実装!(そして、メイド社長とハルヒダンス): ネトゲナウブログ
ブラキンでメイド服実装時に、ということの模様。
だ、誰だ!?メイド社長をアプしたの……。: ネトゲナウブログ
各種動画共有サイトにアップされた証拠画像(違)
http://cb.hi5games.jp/
社長ライブカメラ他サイト。
しかし、キャンペーンガールつうことでレイヤーだかタレントさんの卵だかよーわからんお嬢さん方が出てくることはあるけど、社長コスというのは世界でもハイファイブだけだろうっつー悪寒。

で、ハイファイブって単にブライト・キングダム・オンラインについて韓国開発側に人入れて協業してるのかと思っていたのですが、中国の光宇維思科技有限責任公司(以下「光宇」)ちゅーところに資本も入れて提携して、最終的には日(企画)韓(ネットワーク技術)中(開発)で、オリジナルタイトル開発する、というプランだそうです。現在開発中のは、来年の春にある程度動いているところを見せられるようになる予定、とのこと。あと、スタンダードなMMORPGでは「ない」とのことでした。
別のところで、いわゆる韓国産クリックゲーを敷居の低いUIだと評価しつつ、慣れちゃうと作業感強くなってしまうので、それに加えて、ちょっと頑張れば、ちょっとお得な操作体系もあった方がいいかもとちらっと仰ってたような記憶。ベルアイルで、魔法の名前をタイプするとクリックより速く発動する仕組みがありますが、そげな感じかのぅ(BelleIsle|真言魔術参照。)

で、この「光宇」が凄まじい会社でして、なんでも韓国のディベロッパーと折衝する中で紹介された会社だそうなんですが、韓国のネトゲ黎明期を支えていた技術者10人くらい?(社長が40代とからすい)が、なんだかんだあって中国に移住、で、中国にとっては半分外資系のようなかたちで設立されたもので、正規社員は150名ほど、北京のICTベンチャー用の団地ちゅーかなんちゅーかなところでやってるそうなんですが、政府の援助も受けてグラフィッカーを中心に、オンラインゲーム人材育成センター風味な場を設定し、今年度末までにさっくり300人くらい、4年制美大卒業生+現役大学生を育てて全員就業させちゃうという計画だそーです。4年制美大+実戦訓練済みが300人ですよ300人。なんじゃそれ…日本のゲームメーカーも共同でだったかな?専門学校持ってるところがあったような気がしますが、なんつーか桁違いませんか感がひしひし。

で、まあ

  • 日本:企画力
  • 韓国:技術力
  • 中国:人材力

みたいな感じにメリットを持っているので、うまく連携を取って、新しい発想のオンラインゲームを開発していきたいというお話でした。あとあとの練り込みやら運営やらにしても、βテストは中国でやっちゃえば物凄い人集まるし、各国での展開とかもお互いやりやすいしと。
あとのシンポで、ハイファイブが窓口になることで信用上げながら、あふれんばかりの開発力で受託も視野にいれていきたいとか、上場も考えていくなら単なるパブリッシャーではなぁとかという話も。

で、新・中村・澤でシンポというか…会場質問交えつつまたーり。中村先生が澤さん絶賛とかまあいろいろあったりしつつ(韓中と偏見なく、単なるコストダウンじゃなく戦略的にコラボできるのはグレートとか、普通はトップがわかってなくてそこがネックになったりするんだけど、CEOが自分で動けるのは強いとかそーいうことだったんじゃないかと…かなり翻訳してますここ)

新さん:(開発力はあるのに)日本に企画をまかせようというのはどこから?(殴り書きメモママ。仰った言葉は相当違います。以下この形式)
澤さん:本当は自社企画を中国側でもやりたい。そのノウハウ吸収という思惑も。(ママ)

で、会場質問は〜…ディベロッパーな方パブリッシャーな方が多いようで、割と実務に関する質問が。

山口先生:人材の定着は?(ママ)
澤さん:確かにリスク。韓国はプログラマが自分の作業をブラックボックス化しやすかった(※仕様書ナシ、コメントなしとかでソースがすがす書いて、他人にゃわからんよーな仕事をしまくったあげく燃え尽きて失踪とか…みたいな話)。光宇では、なるべくツール化してコードで書かせない。コードを書くのは韓国から渡った創業メンバー。割りきった仕組みづくりをしている。(※これは韓国MMO開発の修羅場を踏みまくった創業メンバーの発想とかなんとか)(ママ)
中村先生:製造業など、他産業でも定着率は低い。定着を前提とした経営はムリ。人事評価の見える化でインセンティヴを明確にするといった工夫が必要。内地で優秀な人は上海へ、上海で優秀な人は日本へと、金銭以外でも野心を刺激する仕組みとか。(ママ……これかなり、翻訳しまくってるような気が…)

とかとかなんとかいう話になりつつ、最後は某さんが「国際分業はどう距離感を測るかが大事」(ママ……いや、もっといいお話されてたんですけど…orz)と〆て時間切れと。

自分はお金儲け話ヨクワカンナイ(ぽかん)ですが、それぞれ違うネット文化&ネトゲ文化持っている3国の間で今後どー動いていくのかワクドキでした。とりあえず来年の春、どんなのが出てくるのかなーで。…って、……マカーな私はサヨウナラかもですが。インテルMacでも出来るやつとか……グラフィックカードどうなるんだろう…orzorzorz
といいつつ、澤さんは23時からブラキンのGMイベントだったはず…おつかれ様です。

=おまけ 各社のレポ=
BBA、第8回オンラインゲーム専門部会を開催(中村先生の東アジア・東南アジア情勢のお話が中心@インプレスゲームウォッチ
RBB TODAY | ブロードバンド情報サイトハイファイブの国際協業っぷりの話が中心@RBB)
RBB TODAY | ブロードバンド情報サイト(中村先生のお話が中心@RBB)
4Gamer.net 立命館大学 中村氏とハイファイブ 澤氏が語る,オンラインゲーム開発における日韓中の分業と協業。BBAオンラインゲーム専門部会(4gemer。中村先生の国際協業モデルのスライドが結構載ってます。)
ネトゲ研究日誌:経営もハイブリッドか - livedoor Blog(ブログ)(ネトゲ研究日誌)
講演会の報告&ブラキンの今後: ネトゲナウブログ(澤社長の後日のコメント)

*1:そういえばマハティールって、産科で博士号持ってたと思うんだけど、マレーシアの場合は中近東急進派とかと比べれば相当ヌルいとはいえ、イスラムで男性産科医、しかもマハティールが若い時代にってどうだったんだろう。謎。