チャットツールとしてのMMORPG
■はてなダイアリー
キーワードonlinegameつながりで拝見。
ゲームっていう共通の関心が設定されることでれべらーげなり他のことなり、見知らぬ他人と話すネタがある、出会うきっかけが用意されるっつーのはデカいです。
ほぼ同じことを先日ちょい話した大学生のプレイヤーの子もちょい言ってました。テイルズだったかな、彼女がやってたのは。
じゃあハンゲームとかブラウザベースの、アバターは一応あるけど、「ゲーム」という共通項はあるけれど、コミュニケーションの媒介としてキャラクターがそんなに関与してるわけではないっていうか、せいぜいただのアイコンだろっていうシステムっていうのと比べてみたら、やっぱりこの「没入感」てのが全然レベルが違うんじゃないかっつー気がします。
で、たしかソネットでサービスしてる3Dのハビタット型のなにかがありまして、情報通信学会のシンポかなんかでえーと、ありゃ3年前だったかに講演聴いたことがあるんですが、ポリゴンかくかくというのもあって、ミニゲームは用意されてるんだけれど、なんというか没入感というものに欠ける、という印象がありました。なんというか「キャラクター」でチャットする意味が薄い感じがしたんですね。画面見ただけなんで、自分が実際操作していないっていうのもありますが。
自分がFFXIやってる中でこれは凄い!て思ったの、実は「そのときポイントしているものの動きに従って顔と上半身が動いていく」だったりします。だいたい90度くらいは動くんじゃないですかね。*1「自分」が誰を見ているのか*2が、他の人にもわかる、で、他の人がなにをみてるのかもちょこっとですがわかるわけです。
一部をのぞき美男美女ゲーというのもあるけれど、UO、PSO、ラグナ(β時にちょびっと)、アナーキーオンライン(一瞬)とちまちまいじって、FFXIが一番なんというかリビドーが余ってる人がめったやたらな方向にはまりそうだなーという印象。だって、振り返ったら美形きわまりないエロバーンやエロバーンやエロバーン*3が「こっちを見ていて」、で、ナイスガイなナイト様だったりしたらば女子としては惚れねばならないでしょう。
これはたぶん、モノがRPGだっていうのも効いているように思います。仮にもし、ハビタット型のチャットツールでFFXIやらリネ2並みのリアル系美麗サービスが出来たとして、じゃあそこでどういうキャラクター使うかっていったら、なんというかエロバーンみたいなキャラ選んだらイタイと思うんですよ。アバターサービスってあんまり知らないけれど、ヤフーとかジェンカ(の広告)とか見る限りでは、わりあい「自分の代理」てニュアンスが強いんじゃないかなと。別にヤフーで物凄く頑張ってエビちゃんOL風コーデを組んで、ねかまブログやったってなんだっていいんですけれど、そのがんばりは人間としてあり得る範囲内に収まるというか。そっから突き出た瞬間、ああこれがアンタのドリームですか判定されるというか。ていうかサービス運営元がぶっとんだのさせないだろっていうか。
MMORPGの場合はなにせ、世界観はともあれ「ファンタジー」。もう無防備にかちょよくてもいいし、大人げないほどかわいくしてもヨシ。いえーい。ユーザー〜アバターがとりあえず「代理」という関係であるとしたら、プレイヤー〜キャラクターの間にはもう少し色々屈折があるように思います。自分の代わりに色々行動していくって面もあるけれど、プレイヤーとキャラクターの間には、ユーザーとアバターの間よりも離れていて、深くて暗い溝がありそうつうか。そのへんのズレとか、前世紀にタークルとかが議論してたあのへんとかねとわく匿名文化にいろんな形でみられるんだけれど、もうちょい違うナニカがキャラクターてものを媒介にすることで生まれてるんちゃうかという感触がありつつ、例によっていまだ言語化できません。
MMORPGというメディア...という呼び方には微妙に違和感がありますが、キャラクターがどういう機能をもっているのか、プレイヤーはキャラクターになにを想像的に付与しているのか、インタラクティブに関与できる3Dで表現された空間を想像的に共有するということにはどういう意味があるのか、そのへんもちょい考えたいと思いつつにんとも。
- 作者: シェリータークル,Sherry Turkle,日暮雅通
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接続つながりというわけではなく
- 作者: ジェイムズ・ジュニアティプトリー,アーシュラ・K.ル・グィン,中村融,山岸真,James,Jr. Tiptree,Ursula K. Le Guin
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
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