「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」を見た
もともと好みがスタートレック(特にDS9)>>>スターウォーズで、SWについては123を見て食傷気味だったこともあり、7も結局見に行っていない体たらくじゃあるんですが、ギャレス・エドワーズ監督なので一応見に行ってみました。
前作の「GODZILLA ゴジラ」(2014)が、人間ドラマパートが若干ダルいとかムートーダサいとか色々あったけど、限界がある中で怪獣対怪獣型のゴジラをCGでやるという難易度高いミッションをクリアしていたので、少なくとも次の監督作は見ようと思っていたのです。
というか、ギャレゴジがあったからこそ、制作費で勝負にならない本家は、あんまり怪獣を動かさなくていい初代ゴジラ型のゴジラ映画をやるしかなくなった結果、「シン・ゴジラ」に至ったような気もしないでもない。
=例によって雑な感想=
・ジャージャーよりなによりアナキンがメアリー・スー的にひたすらうざかった、ルーカスの123より全然ええわ…! 123は全体にテンポ悪いというかくどかったし。
・ギャレス、こっそり山田風太郎の「圧倒的に愛くるしいお姫様を軸に、キャラの立ったアホがばかばかと生命を蕩尽するタイプの忍法帖」(要するに『風来忍法帖』とか『忍法八犬伝』)読んでない!? あれこそ長年映像化見たいコンテンツなんだけど、なかなかなかなか難しいよなーと思っていたところ、似たヴァイブスを勝手に感じて大歓喜。特に座頭市と重火器担当。あとドロイド。ローグワンでは、別にジンが女性として魅力的だからではなく、それぞれのどん詰まりを晴らすためにジンにのっかってくんだけど、そのへんは山風もそういう面あるし。
・「え、(SW的には正義の)反乱軍がソレやるの!?」ってちょっとのけぞったシーンがあるんだけど、それが後で伏線として炸裂するという。素晴らしい。
・戦力の逐次投入はらめぇ><というか、反乱軍のぐだぐだっぷりとか、帝国軍の内訌っぷりとか、組織の描写がしっかりしてるのもよいよね。
・フォース無双できない一般人が延々地上戦を戦うあたりは、一般的な戦争映画みたいな印象。あれだけ持ちこたえられるんかね感はなきにしもあらずだったけど、でもSWの世界に含まれているはずなのに、今までちゃんとやってなかったところをちゃんとやるという意味なんかなと。あとここんとこ、SFアクションといえばマーベルに代表される超人戦闘ばっかやしね。『ドクター・ストレンジ』とか、カンバーバッチは好きだけど、もう見に行く気せんわ…お腹いっぱいで…
しかしギャレス・エドワーズ、ギャレゴジに続いてローグワンも成功したと思うけど、成功しすぎてリブートリメイク外伝屋枠になっちゃったら映画監督のキャリアとしていかがなものかと思わんこともない。
ギャレゴジとローグワンで次の3作分は観るつもりなので、次になにやるんかしらんけど、できればそろそろオリジナルで勝負して欲しい所存でございます。
あ、でも、
「唯一まともといえる深作版『魔界転生』は換骨奪胎されすぎてかなり別の話。天草四郎はラスボスじゃないんだよおおおお!」
「『魔界転生』のリメイクは山風愛好家の間でもなかったことになっている」
「あとはVシネばっか。忍法乳波動ェ…」
等々、あれだけ素晴らしいのに映像化にほんとに恵まれていない山田風太郎の翻案やってくれるんだったら、10回は立川に見に行って円盤総買いするよ!