「3Diとまちづくり」@内田洋行CANVASあるいはSL内共同作業て存外むずくね?
◆
参加者:40人近いくらい? 会場キャパぎりぎりの盛況でした。
BarTubeなくなっちゃったんでさびしいお;;だったのですが、りゅうのすけさんもいらしてたし、わーい♪な構え。
=ほかの方のレポ=
◆SL研究会|王様の耳はロバの耳
◆NOT FOUND - metabirds -
#SIMオーナーでレンタルまちづくりされてる方
◆<一休>休日SL</一休>:東京大学公共政策大学院 「セカンドライフまちづくりコンペ」
#コンペ優勝者の方
=レポじゃないけど関係者=
◆セカンドライフ生活総合研究所
#2丁目の共有部分のギャラリー制作を手がけられた方っぽい。
んで以下、うかがいながらぽすぽすした頼りにならないメモなんぞ。例によってところどころ抜けがあるです。ミスもあるかも…
■「セカンドライフまちづくりプロジェクト」
東京大学公共政策大学院 特任准教授 松浦正浩
※財団法人第一住宅建設協会の助成 場所は、delidemo SIM
1)一般参加の2チームによるコンペ:環境とエネルギーにやさしいまちづくりを表現
※チームはSL内応募者互いにリアルでは知らない人々
チーム1(2名 実作業はほぼ1名。もう一人はSLは超初心者だけど環境技術に興味のある人。ネタ出しは初心者側が。作業分担、目標の共有がやりやすかったのかも)
太陽光・太陽熱・水力・振動発電を利用した循環型街づくり
昼間の太陽光・太陽熱発電の余剰電力で川の水を汲み上げ→夜間は水力発電
雨なら雨水で…
チーム2(4名)
チーム崩壊…うはー。
誰がリーダーなのかはっきりしないところで、出発点となる根本的なイメージのすり合わせに失敗?
参加者が連絡取れなくなる…
崩壊後に唯一お返事くれた方のメール。
「何でもできるはずのSLであまりにも妥協せざるを得なかったり、自分のやりたいことが出来ないというのは、そもそもSLでやる意味が無いようにも思います」
=講評=
東京大学大学院工学系研究科 准教授 小泉秀樹(まちづくり?)
#ずびばせん、なんかメモが飛んでる…
鈴木達治朗東京大学公共政策大学院SEPP客員教授(エネルギー問題)
#ほぼチーム1について
・現実のエネルギー問題を考える上でヒントを得るために作るのか、ドリーミーなイメージとして作るのかでやるべきことが違ってくる。
→前者なら、このプランでエネルギーをまわすにはどれくらいの効率が必要なのか、といった裏づけもあるといいいかなー。
・リアルだと実用化されている技術の縛りから計画を考えざるをえないが、「うちらの街はこうあってほしい」という具体的なイメージから必要な技術を逆算できると面白い
渡邉先生
・(ちょとまとめそこねた…ずびばせんずびばせん。もうちょいメーター振り切っていこうよ!みたいなお話だったうろおぼえ…)
・クリエイティブなグループワークをSL内でやるのはなんでかしらんけど難しい
→しゃーないのでリアルとかで調整
その意味で、最後まで作り上げたチーム1よくやった!
2)レンタル区画:1/36分を無償貸与。町内会でまちづくり規制を議論し、その規制に従って各区画のユーザーは自由に建築・生活
・9区画単位で1丁目・2丁目を設定
・町びらき時に町内会を1時間程度を開催して都市計画規制を決定
(町内会にはファシリテーターとして松浦先生が参加)
1丁目:3名入居
海岸部は共有資産(住人1人がかなりの部分をデザイン)
ゆるめの都市計画
共有地でのスクリプト許可。比較的自由
個人区画内は武器・アダルト可
1名がウッドデッキで一体化した船着場とバーを設定(夕日堪能系)
※住人はもともとSL内でカフェ運営している人
スクリプト可なので、よじのぼって遊べる木とかロッキングチェアとか諸々設置
2丁目:6名入居→リゾート感のあるまちづくりを目標
海岸部は個人資産
共有部は公園・美術館(SL内写真家の作品展)として整備→ほぼ住民一人(ayakoさんという方)が構築
池の中でも美術展示してみたり。
きびしめの都市計画(住人には「常識」として受け入れられる)
武器・アダルト・スクリプト禁止、音楽可(でも流れでじゃずとかまたーり)
色彩も規制
紹介動画を見た限りでは、1丁目の方が海岸に共有地を設定したことで「住む場所」としては過しやすそうな感じになってたかなー?という印象。自分が住むなら1丁目がいいお!
もちろん、公園で展示もおもしょろそうだったんですが、SLの場合、オブジェクトに比べて、水面&光表現が突出してきれいなので、そこをどう生かすかを詰めた方がいいんですな。
2丁目だと波打ち際いっぱいまで各住居が張り出してるスタイルになってたんでMOTTAINAI! 一軒がそうなると、隣の家なんざ見たくないから全住居がちがちに縄張りキメてきちゃうし…そしたら結局全員海が楽しめなくなっちゃうんですよね〜…
■「3Diにおけるまちづくりのご紹介」 渡邉英徳@首都大学東京
コンテンツ志向空間Contents oriented space
#別の文脈で、コンテンツ志向空間の例としてドンキの鬼陳列挙げてらしたり。
当たり判定や重力をOn/Offすることが可能な世界の身体感覚に即した見せ方
コンテンツが空間化する体験
※写真の中に「飛び込む」見せ方
→ただの「写真」ではなく、写真がぶわっと画面いっぱいに広がり、そこにアバターがあることで、(アバターとしての)自分が入り込んだ「世界」になる
首都大×宮城大でブラジルに日本をあっぴる。
実世界の建築/都市空間の模倣はNG
実世界を批評する場として仮想世界を用いる
首都大×宮城大でのトラブル(首都大側で高尾山作ったら隆起で引っ張られて宮城側が埋もれた)の報告&謝罪はなぜかメール…
アバター間だとなんか怖くて逃げちゃうらすい。意味わがんね。
#あとで懇親会の時にうかがったら、学生は課題のためにやってるんで、コミュニケーション手段としてアバターチャットを信頼してないんでねえかというお話でした。このへん住人だとまた違う反応になる可能性アリ。
区切りを作っちゃうと、区切りを越えてどうこうしようという発想が出てこなくなる?
※そいや八王子と宮城並べられてもブラジル人にはわかんないんだから、ぐるっと一周する感じで、間に東北新幹線でも作ればいいんでわな気もしないでもない。新幹線ちゃー日本の技術文化の象徴なわけだし。
■「まちづくりにおける仮想3D空間活用の可能性」(日経アーキテクチュア 山本恵久)
まちづくりにおける計画決定
トップダウンvs.ボトムアップ
色々むずかすいー。
→いろんな取り組み
・まちづくりデザインゲーム(佐藤滋・早稲田大 2005)
街の模型でイメージ共有。景観への関心維持が課題
・山本理顕 地域社会圏モデル(1家族=1軒じゃなくなってるし)
・渡辺誠 アルゴリズム?
・安藤
・磯崎
#ずびばせん、ちょっと離席…
・東「環境管理型権力」 濱野「アーキテクチュアル・アプローチ」
→建築へ影響
・ローレンス・レッシング CODE VERSION 2.0(邦訳あり)
※この本チェック
などなど。リアル建築の方での取り組みを紹介という方向でした。
「3Di研究会の取り組み」(内田洋行 高橋祐人)
内田洋行の取り組みの紹介
SIM(教育向け)
SL用セミナールーム
千葉大・プリンストン大&国立情報研
などなど
パネルディスカッション「3Diとまちづくり 〜リアルとバーチャル〜」
#松浦先生が文脈振って、それに答えるスタイルでした
□マグスル新谷さん(SLビジネスやってる人としてどーですかー?)
・2年間で延べ2000人に居住区レンタルということで色々見てきたんですが〜
・三菱東京UFJ銀行が風力発電機をSL内に建てるキャンペーン
アンケート(1000人)とったら高評価
実際には「みかけ」だけなのになんで…? でもこういう錯覚って大事。
・現実的vs.非現実的
ユーザーの志向が時系列で変化する。
最初は非現実〜しだいに現実重視に。
最初は建物の中に興味(きれいな部屋、お店を作る)→借りた土地いっぱいいっぱいに箱を作る
→慣れてくると建物を一度壊して建物のエクステリア、建物の周りの空間に意識が向く
#SL内で高評価の日本人ショップって、黒椿さんだったりplodさんだったり、お店をとりまく空間の演出が非常にうまい、独特の世界観持ってるところが多いです。
→近隣とのすり合わせのしやすさから現実志向へ
#そうでなければ人魚SIMとかプライベート買いきりやるしかだし…
・SL内コミュニケーションの特質
ネットコミュニティそのもののライフサイクル(3ヶ月〜1年)
※それ以上長く続いているものは、中身が入れ替わっていることが多い
現実生活よりもコミュニケーションの頻度が高い
→リアル飲みなら月1だけど、SL内だと毎日。
「リーダー」が定まらないと短命に終わりやすい&リーダーはボランティアが基本
・コラボするときの分担
SL内クリエイター集団(Co-Creative)でうまく回っているところは、分担ができている
企画(言いだしっぺ ※それなんて海賊りゅうのすけさん)
ビルダー
スクリプター
小物
洋服
イベント運営
遊ぶだけの人
※それぞれが一人ずつ、くらいがちょうどいいぽい。
#野島本で、オンラインゲームのコミュニティにおけるオピニオンリーダー類型分析とかやってたんですが、ちとあれは文脈違うんでそのまま持ってこれない予感…。先生次はこのへんおねげえします!みたいな。
□小泉(リアルでメンバーを自由に選びにくいとこでファシリテーターやる仕事な人として…)
異なる専門性を持った人の組み合わせが強い、地域公共的な視点で活動できるリーダーがいないと続かないのはリアルでも同じ。
まちづくりの場合は、箱が出来て終わりではなくて、継続が大事なんだけどそこが難しいの〜…
ところでコミュニティの形成から崩壊まで記録とれたらすげー欲しいんですが!
#めも子もほすいよ!ていうか社会学心理学政経系もろもろ全員欲しがると思う…
□鈴木(エネルギー問題的に)
同上
※鈴木×松浦で2030年の社会構想をなんかやるとのこと
□渡邉先生(リアルvs.非リアル的に)
リアルの批評としてのいろんなプレゼンなのー!
SF『順列都市』(2030年)のお話
□山本(愛着を持てる建築ってなんなのぜ?)
若い人の感覚としては、物質的でないと愛着がわかない、ということはない。のかもー。
なんらかの仕掛けは必要かもですが。
□高橋(3Di研究会的に?)
この会合に限っても、全然違うことやってるのが面白い。
SLの中に住んでる人のSLちゅーのも面白いし、IBMとかビジネスベースのもまた違う面がある。
こんなかんじで、「建築のセミナー?と思って行ったら、むしろコミュニティの話だった…」で、非常に興味深かったです。
そりゃまちづくりちゅうたら、箱作った後が勝負ですけんのって行ってから気づいた…アホか自分…
Second Lifeは「3Dオブジェクト作成を共同でやるプラットフォーム」として作られたものなのですが、流れとしてはむしろ「共同でやる」て部分が案外むずくねえか…?みたいな方向だったかも。チーム2が思いっきり瓦解したっていうのが大きくて。というか、どういうところでチーム分けしたのか、どういう感じでミーティングしてたのかよーわからんですが。
またーりコミュ運営&イベントやtってる老舗日本人SIMのOINARIとか、LSL conとか大規模なプロジェクト回して成功させてるところもあるわけで、そのへんはどういう工夫があったのか、もちょい見ていく必要があるですが。そんな感じで、innx_hidenori様とか降臨超希望。
で、内田洋行のひゃく…何インチか忘れたけど、等身大でアバター映せるプロジェクタで、油すましと握手!したりなんだり。
デカイってすごいわ…
アバター側に手を差し出すアニメ設定しとくべきだったとちょと反省。
ビル自体、古いのをリノベーションしたものなそうですが、随所におされ感満載で、面白かったです。
内田洋行さんの方で、教育機関と連携して色々やってらっさるそうなんで、もしSLなりあのへん使った講義がしてみたいけどインフラねえんだYO!という教育機関関係者の方がいらっしゃったら、相談してみるのもよいかもですです。