濱野SLバナ+慶應井庭研のSL上ゼミの模様。(周回遅れ)
ここで少し歴史的経緯を振り返っておけば、インターネットが一般社会に浸透していくに従って、この10年の間に、いわゆる「サイバースペース」的な《空間性》のイメージはむしろ衰退し、ブログやSNSの隆盛に見られるように、《関係性》のイメージが前景化してきたということができるでしょう。
というお話。
なんで《空間性》のイメージがかぶせられてきたかというと、東浩紀「サイバースペースはなぜそう呼ばれるか」参照で
メディアなるものは、複数の情報処理経路間の《ズレ》を引き起こしてしまう。そして東氏は、フロイトの理論を参照しながら、こうした複数の情報処理の《ズレ》こそが、「不気味なもの」という感覚を生み出すと指摘し、その「不気味なもの」を《悪魔祓い》するためにこそ、「サイバースペース」という空間的な隠喩が求められるのではないかと論じています(*1)。すなわち、《ひとりの人間がひとつの場所でひとつのことをする》という、現実空間に等しき世界を電子メディア上に空想することで、メディアがもたらす《ズレ》を回避しようと人々は考えているのだ、と。
- 作者: 東浩紀
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/08/02
- メディア: 単行本
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IRCとかでも、ほんとはあれ、CB無線のネット+文字チャット版ちゅうコンセプトで話すところは「チャンネル」て呼称だったのに、みんな「部屋」呼びしてたもんなー@前世紀。
MORPGとかでも「部屋」的な呼称はあったような気がする。
MMORPGとかで「キャラ」が現前しあって空間共有してる時のコミュニケーションの強さはよく知ってるのだけれど、MMORPGでもEQ以降かな?ゲーム内では離れてても特定の相手+所属集団とチャットしまくりという仕様になったわけで、そのへんは束化の流れの一つだったりするのかもしれないキモチ。
しかしなんかこう...うーん、微妙にひっかかる。たぶん自分のいまだ見えざる問題軸が角度違うんだろうという感じ。
ところで、ひょっとしたらこのへんもローカルネット文化によってズレがあるのかもしれないという気も。
SNSでも、韓国のとかは「私のお部屋」で表象回してる部分もあるわけだしー...あとなんだっけ、台湾の仮想同棲サービス。
で、参照されてるSL内で行われたゼミの話題。
■IBALOG - Concept Walk 日本語版 | 再び、セカンドライフ上でゼミを実施(井庭研究会2)
・「同じ」空間にいる感じ
・が、チャットでは顔文字使って表情を補完
・普通の授業だと、口頭がフォーマル、携帯メールとかパソがインフォーマルになりやすいけど逆転してて面白い