仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

三池崇史監督「鞠智城物語 防人たちの唄」(2000年製作)を見た

熊本県山鹿市にある熊本県立装飾古墳館にて…


温故創生館のご案内:展示のご案内 〜 熊本県立装飾古墳館分館 歴史公園鞠智(きくち)城・温故創生館(おんこそうせいかん)

 

・なんだかよくわかんないけど、行ってみたら受付のおねーさんに、「どれか1本上映しますよ!」と声をかけられ、

監督:三池崇史

出演:根津甚八石橋蓮司

ナレーション:竹中直人

というゴージャスさに惹かれて選択するも、色々大変なことに…

 

・冒頭部分(白村江の戦いの場面・海上戦のみ)は3Dで制作されてたっぽいけど、投影機があかんのか、眼鏡があかんのか、2Dのみ上映。なお、途中で「ここから眼鏡をせえの!で外そうぜ」とか役者にわりと入念に呼びかけられる。いや、かけてないんで。

・上記仕様のせいだと思うけど、画面がほぼ正方形。すごい違和感ある。

・2000年当時の3DCG…海の描写が「海模様の布が波打っている」レベルでファッ!?てなる。

・日本軍は海戦だっつーのに剣しか持ってない脳筋思考、唐・新羅軍は火矢使ってきて、なんやこれ、ここまでアホやないやろいくらなんでも、て出てから調べたらウィキペディア的にはそれでだいたいあってるらしくて、腰が抜ける。

・三池監督といえば暴力描写ですが、冒頭がコノザマで、後は唐・新羅軍が攻めてくるかもしれんので城作って防衛するやで~(結局来なかった)、そこに派遣された防人(根津甚八)の話なんで、もう戦闘ないじゃん…と思っていたら、一応攻められたら嫁や子どもも殺されちゃう><的なエピソードが。でも夢オチ丸見えなのがなぁ…

石橋蓮司百済の元貴族で築城などを指揮してるインテリさん。お家帰りたくてだるだるな根津に亡国の哀しみを熱く語る。んで上記の流れに。石橋に煽られて根津は「国を防衛しなくちゃ!」とテンション上がるも、むちゃくちゃに浅い。設定的に深みとか出しようはほぼないんだけど、浅い。

・根津の3年の任期がオワタ!やっほーい!というところで、日本という国に住む以上稀にくらう例のアレが襲ってくる。今、あなたがそー来るならアレか…と思っているアレな展開がそのまま起きます。ええ。ほんとにそのまんま。

 ・そいや根津の嫁と子との思い出回想シーンがひまわり畑で、なんか違和感あったんだけど、調べてみたらひまわりは北米原産、日本渡来は17世紀\(^o^)/

というか、カットによって、明らかに背丈くらいあったり、全然草丈が低かったりなんかよくわかんなかった…ひまわり畑の周りにキバナコスモスが咲いている状態だったのかしら。

 

一緒に見た父のコメントは、「出演料かからない無名俳優を使って、セットや脚本に金かけた方が良かったんじゃないんですかね…」

私の感想は「根津と石橋の無駄遣い…てか、そもそも3Dやらなきゃよかったんじゃ…映写機がシアターのどまんなかに置いてある特殊なタイプっぽかったんで、これをどうしてもやりたい理由が発注者側にあったんだろうけど…」

期せずして親子で似たような感想しか…

なんでこんな無理ゲー仕事受けたのか、三池監督が当地出身とかで義理人情で受けたのかと思ったら普通に大阪出身で、どういうことなのか、本当によくわからないデス…

もう一作、いらっしゃることがあったら、三池監督で切り絵アニメーションの作品があるらしいので、そっちの方がいいかもですね…

あ、博物館自体は素晴らしいものでした。

装飾古墳て、石室に文様描いているものらしいんですが、実際に中に入れる模刻やら、内部のカメラを外からコントロールしてガン見できる展示とかあって大興奮でした。

勾玉作り体験もできるけど、2時間かかるんで時間の余裕はとってください!

なお、車じゃないと行くのは厳しいです。