「低学歴の世界」って、要するに「反知性主義の世界」だよね
昨今流行りのアレですが、ちょっと「低学歴」で枠づけるとさすがに色々取りこぼしがあかんやろと思うのでメモ。いや、非常にわかりやすいし、だからこそ「いろいろえっち」さんとか反応されたと思うんで、あれはあれでいいと思うんですが。
1)非常勤先の大学(偏差値60)でも、「ウェーイ」ノリはいる。
ホンモノの地方ヤンキーとはまたレベルが全然違うのだろうとは思いますが、いることはいる。レスポンスペーパー見ると「うーん、この…」ってなる。
大半の学生はおっそろしく真面目な大学なので、「なんやこいつらチャラいな…」ということで、浮いてる感じ…
テーマパークで騒動起こした学生らとか、高偏差値大でしたよね。
反知性主義(「学ぶこと」「知ること」に価値を認めない/「物を知らない」自分を恥ずかしいと思わず、「物を知ってる」誰かをdisる等々)でも高偏差値大に入れるのは、大学受験勉強はレベル上げゲームとして攻略できちゃうからではありますが、そのへんはしゃーない。
2)自分の一族(地方政令都市住み+さらに田舎住み)
親世代は高卒(父親はサラリーマンから独立して、ちっこい会社やってました)、私ら世代は基本大卒・短大卒(うっかり大学院まで行ってしまったのは私一人ですが)。男女関係なく「勉強して、いい学校行く」はジャスティス。
自分が中学に上がるときに、学区の中学が当時校内暴力で大荒れだったということもあり、親が回避のために私立行かせてくれました。思い返せば、ありがとうパパンありがとうママン。
先日姪(10歳)が妹に「将来なにやったらいいとかわかんなーい。仕事って、スーパーのレジとか打つの…?」とか言ってたところ、妹が「子供のころおじーちゃんに同じこと聞いたら、『人に言われて同じこと繰り返すだけの仕事はつまらんぞ』的なことを言われた」とか言ってて、わりと妹の人生にはそれが刺さってた模様です。そうは言われてもどんな仕事がこの世にあるのかよくわからないヨ…な姪には村上龍の『13歳のハローワーク』をあげました。面白がってあちこち読んでた。ありがとう村上龍。
- 作者: 村上龍,はまのゆか
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/03/25
- メディア: 大型本
- 購入: 13人 クリック: 215回
- この商品を含むブログ (39件) を見る
私は子供の頃に家の手伝いしてて、「段取り考えて効率よくやれ」と言われた覚えがあるくらいかな…いまだに効率よくない人生ですが。
て、私の親世代(戦中生まれ)だと「高卒」は低学歴ではなかったですね。よく考えたら父母ともに新卒で上場企業入ってた…。
このへんは大学進学率の推移、就職状況の変化と絡めてやんないとあかんか…
労働者階級の子どもたちの反学校文化については『ハマータウンの野郎ども』という古典的名著があったりするのですが、これは「学校が教えようとする規範を嫌い、労働者階級を再生産する」話なんで、非正規雇用でグダグダな21世紀の日本だと、親世代の再生産もできないという話になりげな予感がします。
- 作者: ポール・E.ウィリス,Paul E. Willis,熊沢誠,山田潤
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1996/09
- メディア: 文庫
- 購入: 5人 クリック: 182回
- この商品を含むブログ (79件) を見る