仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

日本広報学会学会大会感想。

つうて、自由報告部会1つしか行ってませんが。

■「企業イメージを創造する広告と広報−NEC、富士通の20世紀の30年間は21世紀に転換した−」
 八巻俊雄東京経済大学)・小暮香静(パリクローム)

 NECと富士通のマーケットシェア・広告費・売上高(有価証券報告書から)・企業イメージ(日経新聞が毎年やってるの?「企業イメージ調査」)などから、広告+広報によって企業イメージ(企業行動の先行指標として位置づけ)が形成され、売上高が結果として表われる様子を30年分のデータで実証。
 プレゼンではNECや富士通の広告例なども紹介されてましたです。

 広報については新聞記事をポジティブ/ネガティブで評価し、さらに企業イメージの因子別に分類(マーケット/技術/経営/安定性など)して、『日経シソーラス』に基づいて分析を行った...が、統計上の有為差は出なかったと。

※記事の客観性を維持するために内容にマイナス要素も入れられてしまうので、そのあたりでキーワードを拾うだけではポジティブ/ネガティブの重みづけがしにくい? あとテレビが過去に遡った調査が非常にやりにくいのがにんとも。

■「リカバリーマネジメントにおける広報の役割−ブランド再生に向けて−」
 浅賀貴美((株)博報堂

 危機乗り越えで、以前と同等あるいはちょい伸びくらいまで企業イメージを持って行けたところには特定のコミュニケーションパターンというかサイクルが出来てるっぽ?という興味深い発表だったんですが、そのへんようしらんのでコメント不能ですすみませんすみません。
 この系の話だと実例欲しかったけど、それは相手のあることだからしんどいわな...

■「Webデータを用いたレピュテーション分析フレーム案−社会性の高い事象を例に、CSRの視点を踏まえて−」
 馬渡一浩((株)電通)・富田英裕((株)電通)
 東大生産技術研究所喜連川優他)との共同研究。
 ブログを対象に企業やブランドに対する「評判(レピュテーション)」を分析するフレームを作りましょうという連載発表。

□手法などの特徴
・「キーワード組み合わせ法」
 包含関係(入れ子構造)で組んだキーワード群で書き込み数推移を見ていく。
※東大側はキーワード群の振り分けは半自動化可能としているけど、目視評価などアナログ作業が必要と判断してるっぽい。現在のところ、実作業としては壁一面プロジェクタでキーワード群と書き込みを映し出して会議スタイルで判定しているぽかった。結局ここの工程がニャー、難しいニャー。

〜キーワード組み合わせの例〜
a.エネルギー
b.事業所名
c.隠蔽
d.不安
e.信頼性
f.企業体質
g.風評被害

□その他、ブログ書き込みの特徴

・書き込み数の推移パターン
 Spike型:事故など大きな出来事があった状態。ががっと増える。
 chatter型:小声のおしゃべりが延々続く状態。

※チャッター型の方が広報としては重要かもと発表者のコメント。もともとの企業イメージ、ブランド資産などを見ていけるのはこっちということ? chatter型でポジティブコメント〜危機発生でネガティブSpike型〜必死で立ち直り〜そのうちchatter型でポジティブに戻る、とか、もともとchatter型でネガティブコメント〜危機発生でネガティブSpike型〜chatter型には戻ったんだけど、前よりネガ度Takeeeeeeeeee!とか。

・リンク
 「エネルギー」はオピニオンリーダー的サイトが多くないのか、ブログ間でのリンクは少ない。また、事業主体側や研究関連などのサイトにもリンクは少なく、ニュースページへのリンクばかり。

←少なくともSpike型の時期のエントリは、基本情報をぐぐりもしない、「最近話題のニュース」への脊髄反射エントリだから? それとも企業サイトが引用する価値がないと判断されるようなものだから?
 エントリを書く前の情報行動のパターンが話題や書き方によって異なるのなら、ひょっとしたらエントリの型を分類して(日記型とか語り型とか時事脊髄反射型とか)、そこも見ていく必要があるような対象もありえるのかも。

■「企業広報におけるブロガーリレーションズ」
 石川慶子((有)シン)

 発表者は広報コンサルタントの方。ブログはよくわからない、ということでした。

ちょっと質問が面白かった。

Q:企業はブロガーリレーションズにどれくらい金をかける気があるのか。コテコテなことをやった事例では、辺見えみり呼んでお食事会みたいなところで1000万くらいかかったんじゃね?みたいなのもあるらしい。えみり、そんなに高いのかなあ...
A:通常の記者会見の2倍くらいなら...みたいな感触。マスメディアで取り上げられるとさらにオイシイ。が、ブロガー選定などが難しい。また、女性向け商品などを扱ったブログでα級(月間PV5万以上)のものがないなど、対象が限られているのが難しい。

読モ事務所でそれやりたがってるところはあるんだけれど〜(例:)...ファッション情報はまだまだ雑誌強いかのぅ。
日本の場合は、主婦向け女性誌文化からカリスマ主婦(栗原はるみとか。おすすめレシピ | 栗原はるみ『haru_mi』。)が育って、んで料理ファッションインテリアをカバーしたブランド建てて商売回してるとこまでいってるわけで、ネット発でもやってできないことはないはずなんだけれどニャー。
一般的には、ブログを読む時のスタンスとして、そういう広告とか大人の事情ナシの「その人の素のまま」が見たいというのがあるんで(参照:バイラルアドってマジっすか: 極東ブログ)、ダイレクトに物販に持って行くのは、アレゲデジタルガジェットブログだったり、怒濤の書評ブログとかを除けば、今の段階ではしんどい気はしますが。
もえちゃん様を田舎の親戚のおばちゃん目線で熱愛しているめも子ではあるのですが、もえちゃん様ブログとかで、お洋服紹介&ショップへのリンクあったら萎えるだろうしなあ。アマゾンアフィリでル・クルーゼへのリンク張ったら鬼売れしそうな気はしますがね。もえちゃん様レシピでル・クルーゼ*1で玄米炊いて、膝上がチップスターの紙缶くらいしかない脚を目指すのよ!.....ウソですもう言いませんすみませんすみません。
んじゃAneCan服とル・クルーゼ鍋がどう違うかというと、服はスタイリストさんが設定したものっしょ?みたいな了解がどうしても発生しちゃって、ル・クルーゼ鍋はもえちゃん様がCanCam本誌で食事日記とかやった時にフツーに使ってた「ほんとに彼女が使ってる、かつお気に入りのアイテム」て認識があるから。ただ、「ほんとに使ってるもの」ってどうしても数が限られるわけで、そのへんなんだかなー。

それにしても、スイーツ(笑)雑誌へんの、タイアップとかなんとかもう誰も気にしていないというか、そういうもんだという前提で読まれている性って、メディア特性としてフシギちゃーフシギという気もしないでもない。新聞とかでもタイアップ専門別刷りとか稀によく入ってるけど、本紙で露骨にやったら大変なことになるわけで。
雑誌がそういう話法をどうやって獲得したのかはよーしらんのですが、なんでこげなことになったのか調べられればそれなりに役に立ちそうではある。

どうでもいいけど、「カリスマ主婦」でぐぐったら、カリスマ主婦目指してますブログが結構あったんですが.....えーと...あのですね...(こっちみんなAA略

*1:フランスの鋳物テーブルウエアブランド。おされカラーと保温性の高さがウリ。だがしかしいくらなんでも重すぎるよとよく思います...