仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

今更『スノウ・クラッシュ』を読了。

スノウ・クラッシュ〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

スノウ・クラッシュ〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)


スノウ・クラッシュ〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

スノウ・クラッシュ〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

えー、メタバース概念の大元になったといわれる一応サイバーパンクSFです。
サイバーパンク自体は1984年『ニューロマンサー』のインパクトで始まったよーなもんですが、こちらは1992年発表。まだインターネットは一般には解放されてませんが電子BBSサービスとか発達してたはずだし、コンピュータねとわくもそれ相応に発達しー、携帯もあってーと、技術レベルがわりと今に近くなっているという違いもあったりとかあんのね、と一応確認。

=感想=

ロケットだかなんだかのアイデアの特許…?のようなものを誰かSF作家が実はもってるとかなんとか聞いたような気がしますがうろ覚え過ぎ。
それはとにかく。小説内で描かれるメタバースの特徴をてきとーに抜いてきますと

    • 地球の全周より大きな遊歩道のようなもの
    • グローバル・マルチメディア・プロトコル・グループという謎協会が運営。
    • 土地購入・建物設置などは有料(→謎協会が運営基金として運用)
    • アバター販売アリ。技術があればカスタマイズも出来る
    • 初期参入でメタバース内の土地開発で大儲けしましたみたいな話もあり
    • パソコン、モバイルパソコン、公衆端末でアクセス可能。原則光回線
    • モバイルなど低速回線でアクセスすると、アヴァターがぼやぼやバージョンに(このへん「リアル」なギミックだなと感心)

まあ、リンデンが公共団体化したらまんまじゃんというか。ただ、月額課金はないっぽい感じです。
ニューロマンサー』の場合はデスクトップパソコン?+なんか脳波取ったりフィードバックもするみたいな入力端末みたいな感じで、電脳空間wも『トロン』風味なワイヤーっぽいとこと、逆にずどんと「事実上の現実」までいっちゃうとことギャップがあってそのへんどーなってるのやらよくわからない部分もありましたが。AI対人間で、人間同士が電脳空間内でどうこうっていうのはあんまなかったような…
あ。リッチな環境でも3Dのゴーグル型モニター+音響で臨場感出しているだけというか、触覚とかはメタバース内ではないっぽかったです。当たり判定は当然ありますが。混んでるところではアバター間は当たり判定ナシにしちゃうっていう制御してるとかいう話があり、それはMMORPGとかでもやってほすいと思った、大人数向けコンテンツがいかんともしがたいしんどいPS2なめも子。

政府はわや、で、行政サービスが民営化というかなんかよーわからんことになっているのですが、各サービスがフランチャイズ出店していてスプロール状になっているんで、それぞれ加入できる人種やら携帯できる武器などのルールが違い、そのへんを利用して敵振り切ったりみたいな。
あと、難民満載の巨大船団が世界ぐるぐる回っていて、寄港されるるとえらいことになる、ということが稀によくあるらしかったです。でかい船ネタちゅうのは誰か…スターリングもなんかやってた気がするけれどうろおぼえ。

主人公は当然スーパーハカーなのですが、惰弱なケイスたんと違って武闘派でもあり、日本刀をリアルでもメタバースでもぶん回してます。このへんの痛かっこよさをどう扱っていいのか、めも子おろおろ…

そのあたりもあり、ストーリーテリングとしては、単純に『ニューロマンサー』の方が面白かったかなぁ…という感じもあるけど、翻訳で読んでるんだからそのへんはまぁ。映画化権は大昔に売れてるっぽいんですが、とんと音沙汰ないのは…シュメール語うんぬんの蘊蓄をハリウッド映画の枠に落とすのがきっついのと、主人公をキアヌがやるわけにはいかないせいかもという気がします。