今更『スノウ・クラッシュ』を読了。
- 作者: ニールスティーヴンスン,Neal Stephenson,日暮雅通
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2001/04
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えー、メタバース概念の大元になったといわれる一応サイバーパンクSFです。
サイバーパンク自体は1984年『ニューロマンサー』のインパクトで始まったよーなもんですが、こちらは1992年発表。まだインターネットは一般には解放されてませんが電子BBSサービスとか発達してたはずだし、コンピュータねとわくもそれ相応に発達しー、携帯もあってーと、技術レベルがわりと今に近くなっているという違いもあったりとかあんのね、と一応確認。
=感想=
- この人、小説書くんじゃなくてビジネスモデル特許取るべきだったんじゃ…
ロケットだかなんだかのアイデアの特許…?のようなものを誰かSF作家が実はもってるとかなんとか聞いたような気がしますがうろ覚え過ぎ。
それはとにかく。小説内で描かれるメタバースの特徴をてきとーに抜いてきますと
まあ、リンデンが公共団体化したらまんまじゃんというか。ただ、月額課金はないっぽい感じです。
『ニューロマンサー』の場合はデスクトップパソコン?+なんか脳波取ったりフィードバックもするみたいな入力端末みたいな感じで、電脳空間wも『トロン』風味なワイヤーっぽいとこと、逆にずどんと「事実上の現実」までいっちゃうとことギャップがあってそのへんどーなってるのやらよくわからない部分もありましたが。AI対人間で、人間同士が電脳空間内でどうこうっていうのはあんまなかったような…
あ。リッチな環境でも3Dのゴーグル型モニター+音響で臨場感出しているだけというか、触覚とかはメタバース内ではないっぽかったです。当たり判定は当然ありますが。混んでるところではアバター間は当たり判定ナシにしちゃうっていう制御してるとかいう話があり、それはMMORPGとかでもやってほすいと思った、大人数向けコンテンツがいかんともしがたいしんどいPS2なめも子。
- グローバル化しすぎて?わやになったアメリカ社会おもろい。
政府はわや、で、行政サービスが民営化というかなんかよーわからんことになっているのですが、各サービスがフランチャイズ出店していてスプロール状になっているんで、それぞれ加入できる人種やら携帯できる武器などのルールが違い、そのへんを利用して敵振り切ったりみたいな。
あと、難民満載の巨大船団が世界ぐるぐる回っていて、寄港されるるとえらいことになる、ということが稀によくあるらしかったです。でかい船ネタちゅうのは誰か…スターリングもなんかやってた気がするけれどうろおぼえ。
主人公は当然スーパーハカーなのですが、惰弱なケイスたんと違って武闘派でもあり、日本刀をリアルでもメタバースでもぶん回してます。このへんの痛かっこよさをどう扱っていいのか、めも子おろおろ…
そのあたりもあり、ストーリーテリングとしては、単純に『ニューロマンサー』の方が面白かったかなぁ…という感じもあるけど、翻訳で読んでるんだからそのへんはまぁ。映画化権は大昔に売れてるっぽいんですが、とんと音沙汰ないのは…シュメール語うんぬんの蘊蓄をハリウッド映画の枠に落とすのがきっついのと、主人公をキアヌがやるわけにはいかないせいかもという気がします。