仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

飛浩隆『ラギッド・ガール』

スノウ・クラッシュ』を買いにジュンク堂へ行ったのですが、うるおぼえ過ぎて探せず…。中途半端情報で振り回した店員さんスマソ。
代わりじゃないですが、なんか出てたので購入。

『グラン・ヴァカンス』を補完する4短編で〜…例によって苦痛と破壊とAIで〜と。

で、『グラン・ヴァカンス』はひじょーに大雑把に言えばVR世界の中で生きるAIの話だったんですが、そのVR世界「数値海岸」を生み出したリアル世界(ユビキタス2.0風味)の話が中心。
相変わらずエロ面白かったのと、『グラン・ヴァカンス』は長編な分怒濤の苦痛描写が読み進めるのがつらい面もあったのですが(体力あるときでないと再読できない)、短編な分そのへんラクといえばラクだったかなぁと。「ラギッド・ガール」というウェブ見てるとランダムで起動する人工無脳のような「作品」が出てくるのですが、これは今の技術でもやってやれないことはなさげ(ビジュアルはしょぼいだろうけど)。どっかでやんねーかな…無駄に萌えキャラになっちゃったりしそうですが。
「蜘蛛の王」が典型ですが、苦痛/破壊衝動は女性キャラが担っている場合が多く、それが男根ついてるんですけど母なり、母性の暗黒面にもつながっていく感じがあるのですが、そのあたりがドロドロ方向じゃなくてなんというかシステマティックな印象。あんまりドロドロされてもアレなのでこんな感じが良い…
「ラギッド・ガール」の阿形渓/阿雅砂+安奈のめり込みあいっぷりと「接続された女」のパーク/デルフィを、壁としての肉体みたいなてきとー主題で比較してみたい気もしつつ、小谷真里が絶対やってそうな気がする悪寒。

いずれにせよ、「グラン・ヴァカンス」前史な作品なわけで、今後サーガな展開が予想されるところで、鋭意続きをはよ読ませロ〜…な気持ち。