仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

AOGC2006、頼りにならないレポシリーズ5:「ゲーム内経済学とその意義」@山口浩氏

AOGC2006 セッション紹介
※あくまでめも子(誰)の私見に基づいたものです。表記ミス、メモ取りミス、講演者&質問者の方の意図と違うことを書いてる可能性があるのでご注意ください。
■[http://www.rbbtoday.com/news/20060216/28975.html:title=[AOGC2006] ゲーム内で完結したほうがおもしろい経済ならばRMTは自然消滅する@Slash Games]
はてブでの上記記事への反応

えー、以前カストロノヴァのことを調べていて当然のようにぶちあたった方の講演です。ラグナをプレイされている感じなんでしょうか。これも人多かったです。なんとか席は確保しましたが…
H-Yamaguchi.net

んで、概要としましては、ゲーム内経済学(In Game Economics?あふ、口頭でおっしゃったのめもったのでスペルこれでいいのかわからん)、というものが可能になってきて、英米なんぞで議論されてますよという研究紹介(カストロノヴァとかですな)がちらっと、あとはゲーム内経済学の必要性とか、その観点から設計したらもちょっといいシステム作れるんじゃないかとか提言されてらっしゃいました。
めも子の方でおもろかったのは、

  • 典型的なMMORPG経済のあり方のまとめ

基本的には狩猟採集経済なんだけれど、生産なんかは家内制手工業&行商型商人*1で前近代型産業社会、高い信用はあるけど金融はない通貨システム……と。
んで、「システムによる恣意性」がやっぱりゲームですから特徴、と。NPC売買価格が固定値だったり相場変動だったりで。逆にここをいじれば最適化できたりするはずなんだけれど、FFXIみたいにチョコボ料金バカ高くなる→プレイヤーぷんすかとかバランス微妙…
なんていうかこうまとめていただくと、経済システムとしてかなりいびつなツギハギなんだなぁという感がひしりと。UO無限鯖は、NPC買い取りナシ(たしか)という漢システムだったんですが、えーと、最初はわたし、どうしたんだっけ……。

  • MUDflation(エムユーディフレーション、みたいな発音になるっぽい)

これはカストロノヴァとかアメリカの学者が言ってるぽいのですが、MMORPG特有の経済現象で、通貨流通量増大>インフレとアイテム流通量増大>低レベルアイテムの価格下落が起きると。
で、これは当然MMORPG経済の構造から来るもので、キャラクターが育つにつれてなんかお金増えていきますし、生産活動も増加で構造的な過剰生産、さらに時間さえかければいくらでも稼げるということで、マネーサプライの制御がないなどなどの条件から発生すると。山口さんの方では「年功序列型(先行圧倒有利だから)ドラゴンボール(ハイパーインフレだから)経済」と名付けていらっしゃいました。

  • 「地域通貨」としての「ゲーム通貨」

合意したコミュニティの中で通用する、利子の存在しない通貨ということで、地域通貨の一変種として考えられるんじゃないかと。さらに、RMTという形で現実通貨との為替レートをもつ「意味のある通貨」と言えるんではないかと。これなんかちょっと面白いんですけど、うーん、オフラインゲーの感覚で「ゲームのお金」として捉えるんじゃなくて、「地域通貨」として捉えると………うーん、なんかこう、ぴあ、とひらめきかけたんですが消えました(意味不明)…なんだろ……プレイヤー間でのサービスの交換、とかかなぁ……意味わからん。

水谷さんの講演の方でも、RMTが成り立つ条件は面白いMMOの条件とぴったり重なるんだ、と仰っていたんですが、RMTが人が十分に熱中できるMMOとは切り離しにくいことを確認した上で、現実の経済政策と比較しながらRMTをしにくい、する必要がないシステムづくりって可能なんではないかと仰ってました。

で、山口さんの問題意識としては色々あるようなんですが、

  1. ヴァーチャル経済という素材そのものの面白さ
    ある意味現実経済と似てるところもあり、ヘンなところもアリでおもろいと。んで、これを研究することで現実経済への知見を深められるんちゃうかと。
  2. 現実経済×ヴァーチャル経済
    ヴァーチャル経済の現実経済
    いままでの経済学だと、労働は苦役、消費で満足というモデルで、お金だけを考えていたけれど、ヴァーチャル経済てものが登場してきたことで、労働=満足であるような経済活動っていうものが出てきているんではないか、ほんでまた、お金の配分だけじゃなくて、「時間」というものも入れて、「ナニに時間を使うのか」で人間の活動を見ていくってことも出来るんじゃないか、という方向のことを仰ってました。

の2点。あくまで自分はこう思いましたよというメモですんでよろしくです。ここは超誤解している可能性大。なにしろ一般教養でも経済学とったことないし。

自分が最初にねとげに興味を持ったのも、対面的な相互行為の場は至高だなんだと言われてるし、それから外れたものは疎外の証とかボロクソ言われることもあるんだけれど、じゃあその対面的な相互行為の場のどこがどうしてどう凄いのよ、というところが、非常に語りにくいわけで、だったら「顔を合わせないけどコミュニケーションが成り立つ」茶なりねとげなりの場を考えたら、ベンチマークになるんでない?という発想があったわけで、そのへんジャンルは違えど勝手に親近感を抱いたりしてみたり。

………あ。くたびれちゃって名刺交換してくんの忘れたのに今気づいた……(吐血。もう胃袋ごとの勢い)
※山口さんのサイトの方で記事が出ましたのでトラバさせていただきます。
ちとご提案したいことがあるんですが、それはまた後日〜

*1:これはラグナがモデルだからですね。FFXIの場合はオークションあるので商売システムはちょっと違うかな