仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

パシフィック・リム・アップライジング(そこそこバレ?)

pacificrim.jp

しかしこの公式サイト、トレーラーとポスター貼って声優キャストしか解説ないとかやる気あんのか東宝東和…

 

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珍しく公開初日に行ってきました。

2作目のパシリムとしてみると、弱点がなきにしもあらずですが、一言で言うと大興奮でした。

たとえば、第一作はジプシー・デンジャーの通称「タンカーバット」シーンとかチェルノたんの悲劇とか心臓鷲掴みのかっちょよさだったわけじゃないですか。

あれとおんなじ方向で前作上回る名シーンをぶっこむってちょっと無理だと思うんですよ。たとえデル・トロ本人であっても。

たとえば、『キングスマン』は全然アクションなんてしたことがなかったコリン・ファースの教会無双というとんでもないものぶっこんできて、じゃあ2作目の『キングスマン:ゴールデンサークル』でなにするかっていうので、師弟共闘シーンとかジュリアン・ムーアや某サーを持ってきたんだけれど、そもそも敵がガゼル→チャーリーじゃ、ジュリアン・ムーアと某サーの怪演をもってしても、うーんこの…としか言いようがなかったわけで。マーリンのカントリーロード熱唱以降、ショックでしばらく頭が回らなくなったので、私が凄いシーン見落としてるのかもしれんけど…

というわけで前作のタンカーバットを上回る場面を作るのが困難だとしたら、別のキラーコンテンツをぶっこまないと話にならない。そこで突っ込まれたのが、新ヒロインアマーラ(スクラップ寄せ集めで自作イェーガー組んじゃう系女子)。あと腹黒感満載で登板したリーウェン(ジン・ティエン)も良かった(新型イェーガーを製造する中国企業のCEO。転職してきたニュートにパワハラめっちゃかましてドン引きするけど、後からなんとなく彼女なりの背景を察した…てかあれ、ニュートがよっぽどキモいことをさんざんやらかしたんだと思う)。

2人の立場は結構違いますが、系統としては『ローグ・ワン』のジンにかなり近い感じで、色々と背負いつつ、根性キメてくるタイプで良かったです。アマーラは可愛いし、リーウェンの「こんな事もあろうかと」も良かった。マコももちろん好きなキャラクターなんだけど抑制的なタイプなので(前作の「先生愛してる」はほんとしんみりした)、ここ数年わりと支持されやすいタイプのヒロインぶっこんできたという印象。

前作のイェーガーより全体にシュッとしてるのは一体何なんだろうと思ってたら、アクションであるとか演出、プロット等々にエヴァ味がそこはかとなく…

デル・トロ監督の第一作は『ウルトラマン』の影響が強く出ていたと思いますが、二作目のデナイト監督はエヴァだったりガンダムだったりそのへん感がちょいちょい出てた気持ち。

 

=その他諸々=

・ボイエガ結構よかった。スコット・イーストウッドも悪くはないんだけど、2人のやりとりとかもうちょっと削ってもよかったかもしれん感がなくもなく。

・中国系の新司令官(マックス・チャン)がやたらイケメン。今まで中国・香港映画ばっかり出てる人らしいけど、若い頃のジョン・ローンをちょっと思い出した。あんまり海外の作品出てない人のようですが。

・前作より、昼間のシーンが大幅増量。あと、イェーガーがビル斬った時にビルの中の人の描写とか周辺の被害描写が増えてた気がする。

・東京の場面、東京ってことなのに目立つ中国語看板が多くてアレ?て思ったけど、よく見たら日本語看板も小さいのがあちこちあり、そういえば前作で回想シーンとして出てきたコヨーテ・タンゴvs.オニババ戦で東京は相当なダメージ受けたはずで、その後の復興に中国資本入ったんやろなぁと納得…

・ニュート、それはあかんやろ…(白眼) ニュートはデル・トロが自身を投影させてるキャラかと思ってたけど、いいのかこれで…

・ゴットリーブは前作に続き頑張った!

 ・ジェイク(ボイエガ)が訓練生時代にイキって一人でイェーガー起動しようとしてえらいことになった話が出てきて、一人でそれなり以上の時間イェーガーをコントロールしたペントコストとローリーってマジ化物だったんだなぁ…と再認識。

・で、ローリーどこいったんだ…マコもまだ若いのにイェーガー降りてるし、なんかあかんことになったの…?(震)

パイロット搭乗不要の量産型とか聞いた瞬間ろくなことにならないフラグですよね!!!

・イェーガーパイロット候補生達は、ヴィクトリア(ヴィクトリアと呼ばれるとマジギレするロシア系。英名だからなの?)とスレシュ(インド系の、親が形成外科医の子)以外いまいち区別つかないまま…サニー・チバの息子も空気だったし。中途半端ではあった印象。

・あと、ジプシー・アベンジャー以外のイェーガーがあんまりキャラ立ってなかったのがなー…

 オレンジ色のセイバー・アテナが軽装機動重視型、ブレーサーが火力重視(3人乗りで銃座のギミックは面白い)、ガーディアン・ブラーボが電磁鞭というのはあったんだけど、前作のチェルノたんとクリムゾン・タイフーンが濃すぎて…チェルノたん、一瞬だけ過去の映像枠で出てきたけど、やっぱり前日譚でチェルノたん無双映画が見たいヨ…。

 とか言いつつ、圧倒的にオブシディアン・フューリーがかっちょよかったので、今作は今作として良いことに。あと、アマーラが作ったスクラッパーがかわいかった。変形して丸まって転がれるスクラッパーのプラモデル出たらほすい…

 

 というわけで、「色々映画として欠点はある(主に候補生と新イェーガーの見せ方が中途半端)」「第一作ファンが見たかったものとはズレているところもある(チェルノたん…)」ですが、これはこれでアリだったのではないかと思います。

 個人的には、中途半端な候補生話を捨てて、人種も社会的立場も違うけど、技術者であり行動力高いアマーニとリーウェンをダブルヒロインとしてしっかり据えて、ガールズ・パワー映画に振り切った方が良かったような気もしますが。