仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

『ブレードランナー2049』観た

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北米の興行成績よろしくない&オリジナルのコアファンの評判がどうもよろしくないと様子などちらちら見ましたが、悪くはなかったです。

wired.jp

 

=良かったポイント=

・プロット

 オリジナルのテーマ(「人間」て結局なんやねん)を踏襲しながら、オリジナルの世界観を深化させてる感満載。その分、オリジナルとの間を埋める諸々を予習しといた方がいいかもですが。

 

2022年:大停電(レプリカントによる同時多発テロによって10日以上停電が続き、デジタル記録の多くが失われる)

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2036年:ウォレス社によるレプリカント生産再開

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2048年:潜伏していたレプリカントのエピソード

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・主人公のAIホログラム嫁

 くっそ可愛い。

 『HER/世界でひとつの彼女』も、せめてホログラムに展開できればよかったのに…

デッカードの描写

 頑張るけどちょいちょい無力な老人になっちゃって、やっぱ年とったんやね…感。

・色々オマージュ 

 ギミック類とか、レイチェル枠のレプリカント「ラヴ」とか。プリス枠っぽい「マリエット」とか。正直オリジナルでもレイチェルよりプリスが、レプリカントの哀しさを象徴してると思う。

 あとラストシーン。

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I've seen things you people wouldn't believe ... Attack ships on fire off the shoulder of Orion ... I watched C-beams glitter in the dark near Tannhauser Gate ... All those moments will be lost in time ... like tears in rain. Time to die.

theriver.jp

これがとにかく名場面なので、続編作るとしたら非常に高いハードルになってた予感。

このあたりも含めて、「悪くはない」オマージュになってたと思います。

 

 

=どうなんですかねポイント=

・絵が地味。オリジナルも地味っちゃ地味だし、プロットで見せる話なんでしゃーないけど、一般受けは捨てにかかってる感が濃厚。まあでもここはオリジナル好きならたいした障害ではないけれど。

ヴィルヌーヴは『複製された男』しか見てないけど、どうも語り口がもっさりしてるんで、大丈夫なのかと思ったけど、やっぱりもっさりしてた…
 といっても『複製された男』は、ぶっちゃけたいした話ではないのをもっさりやるから、ちょっと勘弁してよこういうの…て感じになってたけど、『ブレードランナー2049』は相応に内実ある話なので、なんとかなった感。でも、もっと刈り込んでよいカットたくさんあったと思うヨ…
 このへんのもっさり感は20世紀の映画なら「間」とか「空気感」として受け入れられてた作品もそれなりにあった気もしますが、今世紀にそれをやるのは厳しいよなーと思います。
 特に予告編でマーベル映画(ソーの次回作)とか『キングスマン ゴールデンサークル』(絶対見る)とかサクサクアクションにサクサク編集かけたサクサク見せ場満載。

(2017.11.5追記)21世紀に入ってサクサク編集増えた(転回点はわかんないけど、ジュラシック・パークあたり?)とは思うけど、たまたま『ディア・ハンター』見直したら、チミノは長尺型監督なのにもっさり感は全然なくて逆にびっくりした。『ディア・ハンター』も長いんだけど、刈り込んでよいカットって特に感じなかったし

 

 

それにしても『攻殻機動隊』のヨハンソン版は、女性主人公のアクション映画は苦戦しがちだというハンデ&ホワイト・ウォッシュ問題で公開前から揉めて興行成績いまいち、『ブレードランナー2014』もよろしくないということで、サイバーパンク系のリブートがどうもあかん昨今ですが、『ニューロマンサー』の映画化はどうなるんだろう。

ディックとサイバーパンクで育った世代はとにかく、若い人の気分にはサイバーパンク合わないのかもしれんなという予感もしつつ…