読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

『原子怪獣現わる』(1953)

ムービープラスでやっていて、ようやく見れました。

長年見たいとは思ってたんだけど、わざわざ買うのもアレやし…的な。

以下、適当に感想。

  • 怪獣に名前ついてない…一応リドサウルスとは言われてるんだけど、お名前くらいつけてあげようよ!(´・ω・`)
  • なんか怪獣のスケール感がブレブレ…最初の場面は、体高3mちょいくらいかと思った。4階建て相当くらいなんですかねだいたいのところは…
  • 大きさの問題もあって、マンハッタン上陸場面は人間側のパニックぶりが中心で、あんま大暴れ感がない。前にコタク・ジャパンで、都市建築の高層化にともなってゴジラが巨大化してるって記事が出てたけど、確かになー…普通のビルの頭を越さないくらいで、エンパイアステートビルへし折るとか無理ですわ。
    見せ場はマンハッタン襲撃で、後はコニー・アイランドの遊園地のローラーコースターで暴れて終わり。
    あと、マンハッタンの場面で一人で拳銃向けてきた警官をぱくーする場面もあったりして、ちょっとびっくりした。遺体両断描写とかはないけど。
  • 頭がわりと大きめで幼児体型っぽい。特撮はちょう頑張ってるけど(しっぽの動きの表現とか)、スケールの合わせ方とか、モデルによってデザイン微妙にぶれてない?(操演の都合だと思うけど、頭がおっきめだったりする)とかもうちょい頑張って欲しい。
  • 北極の核実験がきっかけで復活!てことなんだけど、そこと倒す手段しか核関係ない。出血した怪獣がうろつくとみんな気分が悪くなって倒れちゃうんだけど、それも放射能汚染ではなく、よーわからん病原体がどーたらという話でした。そして、血をばらまいちゃいけないので爆殺とかはNGってことになり、一発しかない放射性アイソトープ入りの擲弾射撃を傷口にぶちこむという話になる…
    正直、それさえなければ普通に戦車並べりゃなんとかなりそうなんだけど。
  • 核実験およびその後の検証のおおらかさ加減にぶったまげる。一応ガイガーカウンターはあるっぽいんだけど、超アバウト。ネスビット教授のオフィスにリリーが訪ねてくるときとか、うちは放射性物質転がってるから、あんま人来ないんだよね〜とか平気で言っててまたぶったまげる。
  • そもそも原題は「The Beast from 20,000 Fathoms」(2万尋から来た獣)であって、あんま核の問題ではない。
    というか、適当に検索して、ブラッドベリの「霧笛」が原作ということで腰が抜けた。原作も漫画化作品(萩尾望都)も、めっさ抒情的な作品だったのにどうしてこうなった…
  • 人間さんサイドは、ネスビット教授(北極での核実験に参加。放射線の生体への影響を研究してるっぽい?)・エバンス大佐(核実験に参加)・エルソン教授(古生物学者の大御所)・リリー(エルソン教授の助手。ネスビット教授といい感じになる)・名前拾いそびれたエバンス大佐の友達の沿岸警備隊の人くらい。
    エルソン教授除いて、見た目20代〜せいぜい30代前半くらいなので、エラい人出てる感があんまりなし…
    あとはマンハッタン上陸でパニック、ラジオで怪獣きたわー!と大騒ぎで、政府や軍がどっから動いているのかよくわからんというか、エバンス大佐が適当にやっちゃってる雰囲気になってる。でも実働はわりと警察だったりする。
  • オチがすごいあっさり。倒して終わり。ていうか、死亡確認前に抱き合うネスビット教授とリリーは爆発してください。「ゴジラはまた来る…!」とかやらなくていいのかとびっくりした。

というわけで、いくつか「ゴジラ」との共通点。

  • 怪獣デザインの大まかな系統。要するに2足歩行の重量型肉食恐竜(ティラノっぽいけど、ラプトルじゃない的な)。
    ただしゴジラの方が体高高いし、目が小さい凶悪顔とか印象は結構似てない。
    あと、リドサウルスは普通に「現代に蘇った恐竜」扱いなので、放射線熱とか噴かない。エメリッヒ版「ゴジラ」はどっちかというとリドサウルスの正統進化だったのかもしれない気持ち。
  • 古生物学者が登場。
  • 一応恋愛要素とかもある。「原子怪獣」の方はリア充気質な二人がくっついただけとも言うけど。怪獣がどっかうろついてたりするのにバレエ鑑賞デートとかキメてたしな…
  • 潜水シーンがある。「原子怪獣」の潜水シーンはちょっと中途半端だったけど。
  • 子どもは両作品にほとんど出てこない。基本、大人向け。ただし、「ゴジラ」の方ではモブとして効果的に登場し、恵美子さんが芹沢博士を裏切るきっかけになったりする。

相違点、というより、「原子怪獣現わる」に対して「ゴジラ」がイノベーティブだった点。

  • 「ストップモーション」から「着ぐるみ怪獣」へ。
    「原子怪獣」の方はストップモーションなので、どんなもんかしらと思ったけど、思っていたより全然なめらかだし、しっぽの動きの演出とか面白かった。マンハッタンで警官ぱくーするシーンとか、倒されるとことかは、これコマ撮りでやったのかよ…と思うと、素直にすごい。
    ただし、「生きてる物」感は、着ぐるみ怪獣の方が出しやすいのは否めない。
  • 怪獣に誰が対峙するか。
    言うまでもなく「ゴジラ」は日本政府が主体、「原子怪獣現わる」は指揮系統不明のままなんかやってる状態。
    「原子怪獣」のマンハッタン襲撃は群衆パニックシーン頑張ってるし、リドサウルスの血液で汚染された病人もちらっと出てくるんだけど、「ゴジラ」の組織だった疎開シーンの方が迫力あるよね…
  • 科学と倫理
    科学者の社会的役割みたいな話は「原子怪獣現わる」にも一応出てくるけど、「古生物学者なんだから、ほんとは休暇行くつもりだったけど研究しなくちゃ♡」レベルで、「ゴジラ」の芹沢博士(うっかり核物理学の研究してたら、結果として原爆という大量殺戮兵器が開発されて十数万人犠牲者だしたばっかなのに、環境大破壊する兵器として使えてしまうオキシジェン・デストロイヤーを世の中に出すわけにはいかない)ほど鋭い矛盾として捉えられてはいない。あと、山根博士はゴジラをどうにかして生け捕りにして研究することで被爆者になにか役立てられるはずだと考えてたり、ゴジラ自身、核実験の犠牲者でもあるんだけど放射能汚染ばらまく存在でもあるわけで、幾重にも両義性が仕込まれてる。雑なところもいっぱいあるけど、そこらへんのネタの詰め込み方が「ゴジラ」の「大人向け」感ではあったりする。

ま、総括としては、見れてよかったです。