タランティーノ「ヘイトフル・エイト」
近所のシネコンでやってなかったので、立川シネマシティで。
来年度は平日映画見に行くとしたら月か火しか無理っぽいので、レディースデーに行けない予感が激しく、平日なら月〜金1100円になってしまう有料会員(1年有効)なってもうたです。
立川シネマシティといえば音響がウリですが、初めてだしそこまで音響云々する映画でもないので有り難みがわかってない予感。ま、音楽がいいしね(米アカデミー賞作曲賞を普通に受賞)。
西部劇だけど、なんでか嵐の山荘シチュなのかこれは…??みたいな紹介ですが、ガチで「ペロッ!これは青酸カリ!」とかやるわけではないです。むしろ、超大雑把。真占い真霊能死んだ後の人狼村並みの推理です。
というか公式サイトで「おそらく、これは俺の最高傑作だと言えるだろう」とかタランティーノが言ってるけど、君が「パルプ・フィクション」も「キル・ビル」も「ジャンゴ」も撮ってないんだったら、それでもええんやでという感じです。
「パルプ・フィクション」のだるんだるんな感じがわりとなくもなく、謎の居心地の悪さとかぐだぐだした間合いを見てるとドカンドカン来るという感じ。
ぐだぐだトークにヘイトスピーチが大量に混ざりますので、苦手な方は映画館は避けておいた方がいいかもです…ちょっとうんざりした。まぁうんざりさせるためにやってるんだろうけど。
で、閉じ込められるメンツですが、南北人種も入り乱れてて、非常にめんどくさいことに…
北軍派
- 心情的に北部サイドの賞金稼ぎ(白人)。「生死問わず」で賞金1万ドルかけられてる女ギャングを生かしたまま連れている。次の街で保安官に引き渡し、絞首刑にするつもり。黒人には比較的寛容派。
- 北軍騎兵隊で無双した賞金稼ぎ(黒人)。南軍の収容所に放火して脱走。なお、南軍新兵が47名死亡するも、北軍捕虜も37名死亡というちょっとアレな感じ。南軍側に懸賞金かけられて追い回されるもことごとく返り討ちにした模様。賞金首3人(計8000ドル)の屍体を運び中。
- 絞首刑執行人(白人)。わりと中立的な感じ。なぜ「西部(フロンティア)の正義」(誰かが殺されたらその家族や友達が犯人射殺)があかんくて、自分がなんの感傷もなく絞首刑にするのが「正義」なのか、謎の熱弁をちょっと振るったりする。
南軍派
- 女ギャング(白人)。心情的には南部サイドっぽい。黒人嫌い。なにをやらかしたのか1万ドルの賞金首。
- 新任保安官(白人)。父親が南軍→南北戦争敗けた後にギャング化して荒らしまわったのかな?なんかちょっとよくわかんないけどその息子。次の街の保安官に着任予定。黒人憎んでてやたらめったら黒人賞金稼ぎに突っかかる。声もデカいしマジうざい。
- 南軍の将軍(白人)。高齢者。南北戦争時に捕虜を連行するリソースないからっつーて北軍の黒人捕虜を虐殺した過去アリ。黒人賞金稼ぎと同じ戦場で対峙した経験がある。息子が謎の失踪してる。敗戦後は農園経営に成功してまったり生きてた模様。
??派
こんなんが吹雪で店に閉じ込められたら絶対揉めますやん><
というわけで、タランティーノ映画だし案の定酷いことになっていくんだけどこれ…………「ヘイトフル・エイト」ていうタイトルにしては数が合わないんですよ。普通に9人いるし。ま、御者はあんまりヘイトしてないっちゃないんだけど、抜いてもちょっとおかしいところがある。
とりあえず「正義」「人の紐帯」「憎悪」の三すくみ映画なんだろうとは思うのだけど、なんじゃこれ………
ま、ちょっとガチで検討するには非常に色々ネタバレが酷いことになるので、通常上映終わってからかなー……覚えていれば。