『角川インターネット講座 (5) ネットコミュニティの設計と力 つながる私たちの時代』
今頃読了。
角川インターネット講座 (5) ネットコミュニティの設計と力 つながる私たちの時代
- 作者: 近藤淳也
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版
- 発売日: 2015/08/22
- メディア: 単行本
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ライターチーム(yomoyomo、hagex)によるソーシャルメディア文化の振り返りと構造話、実務家チーム(古川健介)の立ち上げプロセス話は良いんだけど、アカデミックチーム(山極寿一・霊長類学/広井良典・社会学)が、なんかアウェー感が否めない印象。
特に山極の話は、霊長類の脳の大きさと維持できるコミュニティの大きさがリンクしあいながら進化してきたという話なので、ネットコミュニケーションによって、対面的ではないけれど、対面的なものよりキャパが広い共同性を生きることができる人々が出てきてるってことは、どういうことなのか、もうちょい真っ向から行くべきだと思うのよねー…
今の状態まずいんでね?話なら霊長類学やらんでも出来るわけだし。
あと、お勧めブックリストがわりとかぶりまくりだったのがいかがなものかと思いました。そりゃ『アーキテクチャの生態系: 情報環境はいかに設計されてきたか (ちくま文庫)』が超重要文献なのはわかるけど。
それにしても松永英明さんが大昔、ソーシャルメディア論では語られにくい「前略プロフィール」とか「デコログ」とかケータイメインのティーンエージャー(主にギャル)向けネットサービスがネットコミュニケーションが一般化していく中でめっさ重要な役割果たしてるんやとかおっしゃってて、せやなと思ったんだけど、あのへんフォローしてる人があんまりいないのがな…
もう松永さんは名前が出るお仕事はされにくいと思うのだけど、どっかで誰かそのへん総括して欲しい。資料が薄いところに調査能力なさすぎで自分で調べらんないうちに、どんどこ資料が失われていく……
この講座なら、社会学クラスタだと、遠藤薫・吉見俊哉の両巨頭が登板してるこっちを読むべきなのかもしれない。まだ読んでないけど\(^o^)/
角川インターネット講座 (3) デジタル時代の知識創造 変容する著作権
- 作者: 長尾真
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版
- 発売日: 2015/01/23
- メディア: 単行本
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