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広報+セルフヘルプの威力がアレな『ハンコック』(かなりネタバレ)

ハンコック (映画) - Wikipedia
「粗暴な振る舞いで嫌われ者扱いされている超人に広報がついてデキるスーパーヒーローにさせる...の?」という話っぽかったので、広報がどう描かれてるのかなーと行ってみました。
B級というのともちょと違う、「わかりやすい映画」な印象。ご家族でもデートムービーでもみたいな。レディースデー1000円か、大画面でDVDレンタルが丁度よさげな感じです。愛らしい子役、孤独とその救済、愛による自己犠牲、それなりのスペクタクルとバランスがいいというか。バランスが良すぎてアレな部分もあるですが、ダークナイトでは濃すぎる、SATOCは地雷踏みそうという時のチョイスにはいいかもしれませぬ。
ウィル・スミスが超人ハンコック(空飛べる、車ぶん投げるとかわりと序の口パワー、貨物列車に轢かれると機関車半壊で貨物大脱線してえらいことに...アメリカの貨物ってコンテナの積み方ツナギ方が頭おかしいですから)やってるんですが、この人、銀行強盗とかあったらなぜか出動してとっつかまえたりはするんですが、荒っぽすぎて街を破壊しまくるのと、大酒飲みで人生壊れかけな勢い云々で嫌われてるという設定。特に描写はないですが、そーいうスーパーパワーを悪用されたらやばくね?みたいな恐怖で遠巻きつうのもあるのかも。そんな状況でなんで出動するのか謎ではありますが...

で、それに対して、かなりドリーミーな広報な人がなにをさせるかというと
・酒はやめる
鯨飲しまくりでしたが、なにしろ超人なので身体的なアルコール依存はなかったらしく、これは華麗にクリア。
・自分の非を認める。
なんか言われそうになると、俺は悪くねぇ、でトラブルになりそうだと空飛んで逃げちゃってたのを記者会見させて謝罪。
・礼儀正しく振る舞う。
空飛ぶ→着地で周辺が大ダメージだったのを、どうにか壊さないように着地するとか、女性の身体に手をかける時は言い訳をするとか諸々。
・警察官に敬意を払う。
それまでは「あいつら見てるだけで何もしねぇ」vs.「助かるのは助かるんだけど仕事3倍くらい増えとるがな」とかなり仲悪かったのですが、「おまわりさんは君みたいに凄いことはできないけれど、銃弾に当たれば死んじゃうのに勇気ある行動してるのー!」と説得。
・怪しいぴたっとしたボディスーツみたいなのを着させる
いや、一応かちょいい方向ですが、制服的なものとして。それまでストリート系というかもうちょっとアレ方向だったので。

というわけで、とりあえず礼儀正しくする!謙虚に振る舞う!てことで、広報とかっていうよりおばあちゃんの知恵袋みたいな方向なんですが、そんな指導を受けても最初は噛み合わない。
んじゃどこで噛み合いはじめるかつーと、やっぱり疎外からの回復ですね。ブーイングくらってる時に広報のおさんにかばってもらって感謝されてついでにすごい信頼してもらったとか、子どもに無条件に信用されてSugeeee!してもらうとか、なぜか出席する羽目になっていたセルフヘルプグループで、最初は聞いてるだけだったんだけど、ある日ふと発言してみたらみんなに感動されるとか、アレしたくなっちゃったけど頑張って我慢できたとか、おまわりさんに褒められてびっくりとか諸々の達成を積んで、だんだん行動に魂入るようになるというかなんというか。要するに、他者とのかかわり方が改善されて、お互いリスペクト×リスペクトな関係が増えるにつれて、自分リスペクトできるようになってくる、そこで教えてもらった簡単なテクニックが威力もってくるみたいな。そのあたりで、テクニックだけじゃダメなのよねー...
と、つらつら振り返ってみるとほんまわかりやすい映画だよな...わかりやすすぎてどうしていいのかわからんくなる...

国内でも広報というかパブリック・リレーションズちゅうものを一歩しくじると大やけどなことは広く知られつつも、ゴメンナサイ会見であるべきところをなぜか逆ギレして燃料投下事例とかにことかかないわけで、そのあたりなんだかなー感も募る今日この頃ではありますが、まーあのへんも、トレーニング受けてる受けてない云々よりも、自分たちが不当に扱われてる!て怒りをマネジメントできないままそういう場に出ちゃうとああならざるをえないんやろなーと哀しい方向に納得。
いずれにしても、めんどくさい世の中ですの。