仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

「ブラックサイト」(全ネタバレ搭載)÷「虚無への供物」

映画「ブラックサイト」、まあ上映終了だろうということでぼちぼち。
参照:「ブラックサイト」 - 仕事用のめもとか。

ちと北米にも炎上みたいなことがあるのかないのか、いまいちよーわかっとらんのでなんですが、イソターネット上での群衆の動きみたいなとこへの批評がなかったのが一番がっかりな映画ではありました。
加害者のパパンがどっかの橋から飛び降り自殺した時に、たまたまテレビカメラ積んだヘリが通りがかってその模様を撮影してたもんだからその映像がテレビで放映される→不謹慎映像マニーアのアーカイブ入り、というのがそもそもの発端。
被害者は、加害者と同級生かなんか比較的身近にいたっぽい不謹慎映像マニアの大学生(これは「処刑」ではなくて、飲まなきゃ死ぬ薬を隠したかなんか)→ヘリのパイロット→パパン自殺映像に加えて周辺のレポをしたニュースレポーター→FBI→FBIとなります。
これ結構不可解なところがあって、イナゴじゃないけど「不謹慎映像をついつい見ちゃう北米の群衆のみなさん」は、実はノーリスクで凄いもの見れてひゃっほいくない……?
いわば「晒した」のはヘリのパイロット+ニュースレポーターではあるんだけど、なんかびみょー。途中からFBIにいっちゃうのも作劇上の都合が剥き出しすぎというかなんというか、なんでそっち行くかなぁ?だし。全米に散らばっているであろう不謹慎映像サイトオーナーを次々殺すというのも、はなはだ犯罪として困難そうなんでなんですが。
個人的には、動画視聴したらパソコンだろうが携帯だろうが、OSブラウザ関わりなく、その端末に入ってるデータをメールから住所録から画像から仕事のエクセルファイルから超内緒な企画書から一切合切イソターネットに大公開☆な超山田ウイルスあたりを加害者は開発すべきだったと思うです。スマートフォンとパソコン間で二次感染とかすればさらにグー。
そういう不謹慎映像見てにらにらしちゃう心理って、「虚無への供物」の〆へんで告発されるはめになる例のアレの系譜にもあると思うんですけど、あの時点ではそれなりにせふせふだった見る側/見られる側の間の壁がもう極限まで薄くなってきちゃってるんで、そーのへんの立場の危うさみたいなものもにゃー。どうせならやってほしかったにゃー。

そのうち国内低予算映画とかで、「調子こいてイナゴの尻馬に乗って凸ってみたら、火元に身元握られてしまい、んで火元が斜め上に45回転くらいしたもの凄い人で、もうなにがなんだかとにかく大変な目に遭う」サスペンスというよりほとんどホラー作品とか出て欲しいものです。
『黒い家』とかそっちの方向で。
実際、そういう目に遭う方が出ないとも限らない部分もございますので、そのあたり皆様くれぐれもお気をつけくださいませませみたいな。