仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

『不思議惑星キン・ザ・ザ』が神映画すぎる件について。

早稲田松竹で昨日から『未来世紀ブラジル』と2本だてでやってたんで見てきました。
……おもむろに初回上映開始10分前に着いてみたら人が並んでる!!
2回目からは立ち見も出てました……全席自由、入れ替えなしのバーリトゥードルールなので、いらっしゃる方は是非お早めに。
平日なら大丈夫かもですが。

で、この「ソ連」映画。
モスクワ?の街頭でヘンなこと言ってるおっさんがいる…ので、こりゃ通報しなきゃあかんか?と思いながら、なんか転移装置だとおっさんが主張する物体をぽちっと押してみると、そこは砂まみれの不思議な惑星キンザザだった…というどうしていいのかわからんプロットなのですが、
・ものすごいネタ師っぷりな展開
 キンザザの言語とか文化とか社会構造とか一応以上に設定されてるんですよ。ハード文化人類学SFぽいんですがでも………でも………
 西側で一番ノリが似てるSF物だとあえて言えばヴォネガットかなぁ、とは思うんですが、アレより破壊的な面も多々。
・とってもお金がかかってなさそうなのに、やたら存在感のある美術
 特に銅鐸型としかいいようのない宇宙船のデザインは秀逸。あと、浴槽。なんだったんだあれは……
・脱力感あふれる音楽。
 1つのテーマがアレンジ変えて何回か出てくる感じ。サントラほすぃ……
というわけで、たまったま前世紀にソ連映画祭で見て一目惚れをし、実家帰ったらたまたまVHSレンタルが出てたので親と見たら、パパンがしばらく「クー!」てキンザザ流挨拶(ポーズは、コマネチ状に腰を落として、両手は軽く広げるという感じ)のまねして大変困ったことがあったりもしたのですが、丸めて20年ぶりに見直しての感想。

・役者の演技が非常にいい
 主役の建築技師のおっさん&ぼえーとした学生、芸人2人組などなど。パンフを見ると舞台俳優で名高い人だったりするらしいんですが...ここでヘボンな役者来てたら見てらんない映画になってたのは確定的に明らか。
・意地でも「感動させない」脱力展開
 大筋では異文化むりやり交流…みたいな話なんだけど、かなり不愉快な側面も持つ他者なんですね。互いに。
 なんだかんだで互いに相手を助けようと無茶したりもするんですが……これで「泣けた」とか言える人って、どうかしてるとしかいいようがない脱力っぷり。
・中だるみもあるのだけれど、そのだるさ加減すら砂の惑星のノーフューチャー感を醸し出す鬼演出
 などなど。
いやはやまた機会見つけて見たいものです。

で、『ブラジル』。
未来世紀ブラジル - Wikipedia
これも公開当時一応見てたのかな、20年ぶりです。
20世紀後半のSF+社会批評映画ちゅうたら筆頭にあがってくる作品なんですが、難を言うなら格闘シーンのもっさり感が気になったくらいで全然古くなってないというか、むしろ今の方が余計に突き刺さるというか。非モテ映画だし。
主人公のマンションが、ほぼ全自動家事マシーンつきなのだけれど、壁をはがすといろんなダクトとかが絡まって鼓動している描写があって、あーユビキタスコンピューティングぽい〜とか見てました。
しかしジルがどうして主人公とセクロスしようとするのかいまだにわけわからん……『ニューロマンサー』並みに。
あのへんもドリームなのかしら。どっからドリームなんだか全然わけわからん。ジル=テロリスト説もなんかあって、そっちの都合という話もあったかもですが。

=08/02/01追記=
その後、スポーツクラブでゲルマニウム温浴やってたらば、プールの方でアクアビクスのレッスン開始。
おおがんばっちょるのー、都合が合ったら自分もやってみるかのーとかぼえーと見ていたら、なぜか音楽が途中から「ブラジル」に........
どうしても、鬱ラストの主人公の表情のイメージがぬぐえないんですが。
インストラクターさん、音楽換えてくんないかな〜.......orz