仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

テレビの人称、ネットの人称。

404 Blog Not Found:「ほげ」「ふが」...がどんだけの男女を無気力にさせているのか少し考えてみた

ネット、特にblogにおいては、あなた以外の誰かに宛てられた三人称の言葉が、あなたに対する二人称と感じられる機会が多くないだろうか。ネットでは、他人事を自分事のように感じている人々の姿に事欠かない。この記事も含めて。

これって、TVの逆なんだよね。

スタジオで何か話すとき、TVから見るとスタジオの人物たちはあたかも「お茶の間」のあなたに向かって話しかけているように見える。ところがスタジオの中の人々からは、「お茶の間」のあなたは全く見えない。経験してみればわかるけど、それは実に不思議で不気味な光景。

それでなぜスタジオの中の人々が発狂しないかといえば、彼らが自分を他人化するすべを身につけているから。スタジオで話している自分は、「わたし」というより「わたしが演じている他人」。スタジオで長い時間を過ごしている人ほど、これが上手。私はついにその違和感に慣れることはなかったけど。

以上は発信側の事情なのだけど、受信側、つまり「お茶の間のあなた」も、TVに関しては「二人称の三人称化」を多かれ少なかれやっているはず。もし TVの主張をすべて「あなた宛」の言葉だと受け取っていたら、世界はすでに「万人の万人に対する闘争」になっていてもおかしくない(実はそうだという人もいるけどそこは華麗にスルーして)。実際にそうなっていないのは、わたしたちがすでにTVで流れているほとんどの「あなた宛」の言葉を、「他人宛」としてスルーしているから。TVとはさすがにつきあいが長いだけあって、見せる側も見る側もお互いにスルーする技術を成熟させてきた。だから安心して「三時の赤の他人」を「三時のあなた」と「詐称」できるわけだ。

にぅにぅ。
統合失調症近辺で稀によくあるテレビ妄想は「妄想」としてわかりやすいけど、あれってインターネット版もあるんかなー。確か昔は「ラジオで自分のこと言われてる」パターンもあったはず。
「イソターネットでアテクシの悪口を書かれてる!」て、それだけ聞いたらホントのことかアレなことなのかイマイチわかんないのがちょとヤだねとか思いつつ。

それにしても90年代くらいからあるっぽな、バラエティとかで「VTRに見入るスタジオのタレントの表情」が小窓で隅っこに出る表現がかなりキモチワルイ。疑似同期的に「アナタと一緒に見てる」表現ではあるんだけれど、「なんでお前こっち側来ようとしてんのサ」みたいな。