仕事用のめもとか。

メディア等気になることを適当に。

メディアイベントとしての60年安保

オトナリつながりで(安倍ネタで引っ掛かった模様)

岸信介と60年安保闘争―小熊英二『〈民主〉と〈愛国〉』 - カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの燻る日記

安保時代の「ニューメディア」色々。というか、パーソナルメディアの発達があったからこそ大規模運動になったっぽい。

  1. 電話:用件電話→おしゃべり電話(吉見他『メディアとしての電話』)ってーシフトはまだまだですが、まあ個と個を結んでいくものとして。
  1. ガリ版印刷機の普及:このへんからだったのか? もっと古くからあるのかと思ってた…けどまあ大活用されたということで。このガリ版が書きやすい&読みやすい字体として「トロ字*1」ちゅーのもあった筈。すっごい金釘流というか、カクカクした文字なのですが、ちょとカッコいい。

ガリ版だけでなく、大学のセクトの立て看板なんぞにも使われておりました。ちなみにめも子の先輩に「セクト別トロ字」が書けるという特技がある人いました。90年代後半から、伝統の継承が巧く行かなかったのか、時代への迎合なのか、セクト看板も少なくとも都の西北では丸字化してしまってますが。

  1. テレビ:個人所有は少なかった(普及率30%)なので、街頭テレビで。個室で見るより「こりゃえらいこっちゃ」感が共有されやすくはありそげな。
  2. ラジオ:アナウンサーがどさくさで殴られつつ絶叫生中継。

つか、ラジオで国内で政治イベントといえば、玉音放送なわけですが、あのへんメディア論的にはどういう評価になってるんだろ。

また丸山真男は、「市民が社会的政治的関心を表現する方法がほとんどデモに代表されていて、投書や抗議電報といったような一人でもできる方法がまだまだ活用されていない」と述べて、新しいメディアを利用した表現を提言した。

………それは電凸に受け継がれているような。丸山的に今の電凸見たらどーなんだろう…

エントリの引用元は、小熊英二『〈民主〉と〈愛国〉』(新曜社、2002年)

*1:トロツキー文字? マグロのトロじゃないと思うんだけど。どこでもいっしょでもないと思うんだけど。