炎上の螺旋理論。
「メリットがなければ匿名でいいよ」が日本の文化、多くの諸外国の文化は「格別に大きなデメリットがない限り実名でいいよ」なのでしょう。
で、日米中のblog匿名度比較など。ただ、中国は規制の関係から実名届け出制になるとかなんとかなかったっけ?という気はする。
■日本のネットはなぜかくも匿名志向が強いのか: 歌田明弘の『地球村の事件簿』
こうした「炎上体験者」としていえば(まあ「炎上」というのが何をどの程度起きたことを指すかにもよるが)、この問題に関していちばんまずいのは、怒っている人はともかく、どうでもいいと思っている人までが、炎上したことそのものをもってその発言が愚かだったように見なす発想のように思う。それでは、結局のところネット世論は多数派の意見に従っておけば無難、激しい反発を呼びそうなことは書かない、そういった退屈でもあり、危うくもあるメディアになってしまうのではないか。
炎上でなくても大手小町の発言の動き方から、同調同調相づちコミュニケーションがゆんゆんと発生している様を指摘してたのはやっぱ徳保様だったっけ。
要は沈黙の螺旋理論。はまりやすすぎて逆に説明道具として使いづらいんじゃないかっつーくらいはまりすぎ。
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目次
第1章 バッシングとは何か(それは「日本叩き」に始まった 社会心理学的に見たバッシング 世論及び社会運動としてのバッシング 現在の社会環境とバッシング)
第2章 企業批判とバッシング(米国たばこのケース 原子力発電のケース バッシングの特質 企業バッシングの類型)
第3章 バッシングと戦略広報(バッシング発生時の対応 バッシングへの事前対応 企業文化と社会文化の融合)
=追記=
■404 Not Found
Wikipediaにおいて「誰もいじっていない記事を誰かがいじると、それに関心のある人がワーッと集まってきてすぐさま直していく」ことをピラニアエフェクトと言うそうです。
同じような話をテレビとネットの近未来カンファレンスで神田さんがしていたのですが、なんでもWikipediaに興味のある人のチャットルームか何かがあるそうで、Wikipediaが編集されるとそこに通知があって、編集チームが間違いが無いかすぐにチェックされるような仕組みになっているとかで。
ピラニアの池に牛が放り込まれたら、一瞬のうちに骨だけになってしまうのをイメージすると、見事な例えだなと思ったりします。
当然、彼らは無報酬なはずですが、Wikipediaの正しさを維持したいという、正義感に似たモチベーションが突き動かすピラニア集団というところでしょうか。
ブログの炎上というと、なんとなく放火的なイメージから悪意のある人々による現象のような印象がありますが、実際には悪意で炎上しているものは少なくて、 Wikipediaのピラニアエフェクト同様、正義感のエネルギーで結果として炎上しているものがほとんどのような気がしてきました。
ピラニアエフェクトって(ガクブル)
せめてこう、ドクターフィッシュエフェクトくらいで...ダメ?
なんにせよ炎上してる時ってそんなもんだぁなと。「正義感」のあり方が往々にして問題なわけではありますが。
出典はこちららしく。
■[徳力]革命メディア ブログの正体 (伊藤 穣一 他)